GLAM Editorial

イケメンスター競演、秘密の初恋、極彩色のファンタジー! 刺激と高揚感を味わう、夏映画5選

『Girl/ガール』

(C)Menuet 2018

バレリーナを夢見るトランスジェンダーの少女、ララの痛みと希望を描く感動の人間ドラマ。第71回カンヌ国際映画祭でカメラドール賞を含む3冠に輝いたほか、第91回アカデミー賞外国語映画賞ベルギー代表作品に選出、第76回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にノミネートされるなど、快挙を成し遂げた。

15歳のララ(ビクトール・ポルスター)の夢は、バレリーナになること。しかし男の体に生まれてきたララにとって、それは簡単なことではなかった。それでも強い意志と才能、娘の夢を全力で応援してくれる父に支えられ、難関のバレエ学校への入学を認められる。しかし初めての舞台公演が迫る中、ライバルから向けられる嫉妬、思春期の身体の変化により思い通り動けなくなることへの焦りが、徐々に彼女の心と体を追い詰めていく……。

<ここに注目!>
トランスジェンダーの“Girl”役に息吹を与えた、奇跡のキャスティング

ベルギーの新聞に掲載された、バレリーナになるために奮闘するトランスジェンダーの少女の記事に心を動かされたルーカス・ドン監督が、「必ず彼女を題材にした映画を撮る」という強い思いからアプローチを重ね、約9年の歳月を経て誕生した本作。ハイレベルのダンスが踊れると同時に、ヒロインの心と体の悩みを表現する演技力が必要となるだけに、主人公ララ役のキャスティングは大いに難航したといいます。そこに彗星のごとく現れたのが、14歳の少年、ビクトール・ポルスター。ドン監督が「彼はまるで天使のようだった。彼の踊りを見て、『彼しかいない』と確信した」と衝撃を語るように、ダイナミックなダンスと繊細な感情表現で見るものを圧倒します。

ビクトール自身はシスジェンダー(身体的性別と性同一性が一致している人)ですが、ララのモデルとなったノラ・モンセクールは「私は彼を“トランス役を演じる男優”だとは思わなかった。私の物語を尊敬を持って語ってくれる唯一の人だと思った」と大絶賛。ララの物語を世に送り出したいという製作陣の思いが結実した、奇跡のキャスティングとなりました。性の多様性について考える機運が高まる時代ーー。ララの抱く痛み、そして希望が、きっと深く心に残るはずです。

『Girl/ガール』
7月5日(金)公開
監督:ルーカス・ドン
出演:ビクトール・ポルスター、アリエ・ワルトアルテ、オリバー・ボダル
公式サイト

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