GLAM Editorial

【GLAMなオトコ】Vol.13 松坂桃李、“R-18”指定の愛のドラマ『娼年』セックス描写で感じた「女性を受け止める覚悟」

(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会

Q.本作に挑戦したことで、濡れ場を演じる上で大切なものは何だと感じましたか。

濡れ場はとても難しいです。大事になってくるのは、相手との距離感だと思いました。舞台の場合は、1か月という稽古期間のなかで女性とのコミュニケーションを深めていくことができたんですが、映像だとそうはいきません。それぞれの女性との撮影期間は、マックスでも2日くらいだったと思います。一人一人によってプライベートゾーンや絶対エリアのようなものも違ってくるので、その距離感を測るのに集中していたような気がします。最初はやっぱり緊張感もあります。だんだんとお互いの距離感を測り合って、瞬発的な信頼感を生み出すような撮影でした。三浦監督もお話されていたんですが、この映画に参加してくださる女性の方々も覚悟を持っていらっしゃっているし、「僕らはその思いを受け止められる体制でいなければいけない」と決めて現場に入っていました。

Q.女性たちの欲望のジャングルへと足を踏み入れていくリョウ。さまざまな女性たちの欲望を目の当たりにして、松坂さんご自身の女性観に変化はありましたでしょうか。

僕は姉と妹の間で育ってきたので、20年くらいは女性のリラックスしている部分を目の当たりにしていました(笑)。女性について「再確認した」という部分が多かったかもしれないですね。年齢を重ねても、やっぱり女性はどこまでも女性なんだと気付かされました。本作に出てくる女性は年齢も職種もバラバラ。いろいろな環境のなかで、知識を身につけたり、嘘がうまくなったり、我慢強くなったりして大人になっていくけれど、誰であれ、中身にはきれいな女性の心が残っているんだと思いました。また女性にも性の欲望があるんだなと、改めて感じました。

Q.では女性観とともに、結婚観を伺ってみたいです。今年30代に突入されますが、今どのような結婚観をお持ちですか?

普通に、結婚したいなと思っています(笑)。いくつくらいがいいですかね……。30代がいいかなとは思います。僕の周りで結婚しているのは、柳楽優弥や濱田岳がいますが、「早くこっちに来て話そうよ」と言われることもあるので、彼らとそういう会話をするのも楽しそうだなと思います。今は保育園に入れるのも難しかったり、お受験や大変なこともたくさんあるみたいですね。そういったことは奥さんと二人三脚になってくると思うので、自分のことだけではなく、大変さを誰かと共有するということも、人としてひとつ意味があることなんだろうなと感じたりしています。

Q.挑戦的な作品が続くなど、アグレッシブな活躍を見せています。今、どのようなテーマを掲げてお仕事に向き合っていますか?

20代後半は、30代もこの仕事をしていくために、すべてのことをきちんと蓄積していこうという感覚でやってきました。なので30代は、自分のやってきたことをしっかりと色にして、深めていく作業をしていきたいです。野心的に見えますか?それが自分の仕事の続け方なのかもしれないですね。個性的な役を貫く人や、王道を突っ走る人など、役者業にはそれぞれの進み方があるものだと思います。僕の場合は、バランスよく、いろいろなものをやっていきたい。そうしなければ続けられないなとも感じています。

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