GLAM Editorial

【GLAMなオトコ】Vol.15「ライフ・イズ・ビューティフル」。ファッションも人生も謳歌するデザイナー丸山敬太の広がりゆく世界

Q.最初に5月14日から開催される伊勢丹新宿店のポップアップイベントについてお聞かせください。

インドのテキスタイルを使ったパッチワークシリーズなど、2018年春夏コレクションの『LIFE is BEAUTIFUL』のアイテムを中心に、アーカイブのプリント布を使ったスカートやチャイナドレスなど、『KEITA MARUYAMA』の世界を表現する服が並びます。それから丸山邸のコンセプトをそのまま持っていこうと思っているので、陶芸家の増田光さんの作品を始め、ファッションだけでなく雑貨や小物など、そこにまつわる生活を彩るものたちが並ぶような、そんな楽しいポップアップができればなと思っています。

Q.丸山さんはコレクションを生み出す際、キーワードを並べてその言葉から閃くそうですが、どうやってその言葉たちをキャッチするのでしょうか?

キャッチというよりは、自分の中にあるものから抽出するという感じです。内面に耳を澄ませると言えばカッコよく聞こえますが、20年以上やっているので気になる言葉集めはルーティーンになってしまっているんです。そうやって拾った言葉たちを集めてみると、『今の自分はこういう気分なんだ』『こういうことが気になっているんだ』というのがよく分かる。それをキーワードとして並べていくうちに、どういうシチュエーションでどういう服を作りたいのかが見えてきて、全体の地図のような役割となるんです。僕は小説や映画の脚本などを書いたことはありませんが、おそらく映画でいうプロット的なものだと思うんです。

Q.そこから脚色をする?

そうですね。ディテールを掘り下げていき、そういうことだったらあの映画を観たらいいのかもしれないとか。ただそれは基本的なパターンであり、例えば音楽1つがガツンと響いてきて、その音楽から物語を紡いでいくということもあります。それはその時々で違いますが、基本は言葉からという感じです。僕はいつ、どこで、誰が、どんな人たちとどんな気分でいるのかというストーリーがないと洋服のデザインがスタートできないので、それを作るための自分なりの方法だと認識しています。

Q.丸山さんのデザインは見るだけでも気分がアガりますし、インスタ映えもする。今のムードをたっぷりと含んでいますが、過去にはシンプルでミニマルを求められる時代というもあったと思います。変遷する時代の中で、「今キテるんじゃない?」というような感覚は分かるものですか?

『今おいしいな』と思うときもあれば、『今はあまりおいしくないな』と思うときもある。それは感じますね。

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