GLAM Editorial

2018.02.28(Wed)

【女の履歴書】Vol.7 H&M PRコミュニケーションマネージャー・室井麻希「チームや同僚、家族や友達が、キラキラしているのを見るのが趣味です(笑)」

3月1日より発売される「H&M STUDIO S/S 2018」コレクションの赤いプリントドレスを着用している室井さん。「日本」をテーマにしたハイエンドなラインは素材もデザインも洗練された印象です。

Q.そんな室井さんがPRという仕事と出会ったきっかけは?

広告代理店に3年ほど勤務したとき、仕事も楽しかったんですが、ふと「このままでいいのかな?」と疑問を感じてしまい、会社を辞め、香港に渡りました。大学時代にモデルの仕事をしていたこともあり、モデル業をしながらアジアを旅したいと思ったんです。これはもう、若さと勢い、フィーリングだけで決めちゃいました(笑)。就職、結婚という流れが怖かったんです。

ただ、アジアを知れたことは大きな経験となりましたが、モデル業は自分には向いていませんでした。仕事をしながら常に、「私はこっち側の人間ではないな」と感じる日々でした。そんなとき、母校のOGである「ピーチジョン」の創業者・野口美佳さんに会える機会を得たんです。

野口さんは私が学生時代に学校に講演にいらしたことがあります。将来を考え始めた私たちに「私は面接でシワのある服を着てきた人は落とします」等と、面白い話をされ始めました。真面目なクリスチャン・スクールの私たちにとって、枠を超えて活きる彼女の考え方に、当時の私たち高校生は彼女の大ファンになり、しばらくの間学校の話題の中心でした。以来、自分とはまるで違う世界に生きる野口さんに私は憧れを抱いていました。

その野口さんと香港で会い、そこで「あなたPRが向いてるわよ」と言われたことが、PRという仕事との出会いです。野口さんなしに、いまの私はないですね。

Q.その後、ピーチジョンのPR広報として4年ほど勤務したのち、H&Mにヘッドハンティングされました。転職してよかったと感じる点は?

世界のPRの仕方を学んでみたいと思いました。そして、風通しがよく、フレンンドリーなH&Mの社風が私には合っています。H&Mは誰でも手に取りやすい服を扱っているブランドですから、PRである私たち自身もそれを体現していなければいけないと思っています。

アパレルのPRと聞くと、クールなイメージを持っている方もいますが、H&MのPRはクールとは無縁です(笑)。私は職場で機嫌が悪い人はプロフェッショナルじゃないと思っています。PRというのはコミュニケーションの部署ですし、機嫌の悪い人間がいると、チームがその子に気を遣ったり、必要なコミュニケーションが妨げられたり、生産性が下がるからです。

Q.そんなH&Mだからこそ、仕事と育児を両立できている、ということもありますか?

仕事が終わって子供に会った瞬間に、メンタルがものすごい早さで充電されます。一方で、仕事と育児の両立が理想的にできているかといえば、正直自信はありません。もっと時間があれば、子育て、家事、仕事ももっと理想的にできるのに、と思うことばかりですね。

私たち夫婦は「育児も家事も仕事シェア」するというルールにしているので、子どもが急に発熱した場合も、交互に迎えに行くことにしています。これには「育児は女性の仕事」という日本的な考え方を刷新したいという私個人の思いもあります。女性も働いていかなければ、これからの日本の社会はまわらないと思うんです。未来のために、私ができることを個人単位でもしていこうという、いわば啓蒙活動でもあったりします(笑)。

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