情緒漂う宝厳院&常寂光寺で自然の美しさを堪能
2日目の日中は、引き続き「青もみじ&御朱印めぐり」へ。まず最初に訪れたのは、嵐山の中心に位置する天龍寺の塔頭のひとつ「宝厳院(ほうごんいん)」。同院は1461年、室町幕府の管領・細川頼之公により創建されました。
山門までの道を青もみじのトンネルが覆い、涼しげな木陰を演出してくれます。
もともとの地形を生かし、巨石が随所に配されたダイナミックな回遊式の庭園が、約300本の青もみじ他の木々に包まれています。
こちらは嵐山を借景とする「獅子吼の庭」。この庭園は、室町時代に中国に二度渡った禅僧・策彦周良(さくげんしゅうりょう)禅師によって作庭されました。「獅子吼」とは「仏が説法する」という意味で、庭園内を散策し、鳥の声や風の音を聴くと、心が癒やされます。
副住職の田原さんから「獅子吼の庭」をあしらった紙が用いられている「青もみじ御朱印めぐり」ツアー限定の御朱印をいただきました。通常は非公開で、春と秋の特別公開時のみ拝観できる「獅子吼の庭」。今年の春の公開は、6月30日(土)までなので、お見逃しなく!
宝厳院
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町36
電話番号:075-861-0091
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続いて、観光客で賑わう小道「竹林の径」を抜けて、20分ほど歩いて向かったのは……
小倉山の中腹にある日蓮宗の寺「常寂光寺(じょうじゃっこうじ)」。百人一首の選者・藤原定家の山荘があったとも伝えられています。こちらは太い角材を格子に組んで造られた山門。
下写真は境内建築物の中で最も時代の古い建物で、茅葺き屋根が珍しい仁王門。仁王門像は、身の丈七尺、運慶の作と伝えられています。同像は目と足腰の病にご利益があるとされ、近在の檀信徒がわらじを奉納して病気平癒を祈願されているそう。
仁王門をくぐると石段の参道が続き、頭上には鮮やかな青もみじのトンネルが! 石段をのぼると、嵯峨野の景色を一望することができます。
青もみじに混ざって赤く目立つのは、一年中赤い「野村もみじ」。秋になるともっと赤く染まるそうです。コントラストがなんとも美しいですね。
山肌にはミツバツツジや山桜などもあり、5月上旬には山野草もたくさんの花を咲かせます。その先には高さ約12メートルの多宝塔が、より一層情緒漂う雰囲気を演出しています。
こちらでも住職の長尾さんから「青もみじ御朱印めぐり」の御朱印をいただきました。お経にも使用している黄色い紙(通常は白)の中央に大きく書かれた「如日月光明」という文字は、今回のツアー限定です。
常寂光寺
住所:京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
電話番号:075-861-0435
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