それまで「男友達」として恋愛感情は持っていなかったのに、異性として意識する瞬間はふと訪れます。
それでも“友人”のポジションに戻るときもあれば、“恋愛の対象”として見る目が変わるのもよくあることです。
女性が友達の「好き」から異性への「好き」に変化する瞬間とは、どんなものなのでしょうか。
「自分のことを打ち明けてもいい」と思えたとき
異性と「友達」という枠のなかで接するときは、自分について深刻な打ち明け話はしないのが線引きといえます。
真面目な話をする雰囲気ではなかったり、自分の内面を知られることに抵抗があったりと、心理的な距離を置くのですね。
会社の愚痴をちょっと吐きたくなったときでも、軽い感じで「こんなことがあって」と伝える程度だったのに、あるとき男性が「本当に大丈夫なのか?」と真剣に心配してくれたり、「大変だったね、よくがんばったよ」と共感してくれたり、親身になる姿を見て心が動くことがあります。
「この人になら、本音を打ち明けてもいいのかも」と思えるのは、信頼の証です。
自分の想像以上に大切に思ってくれていた、と知るのが異性としての「好き」に変わるきっかけ。
「私についてもっと知ってもらいたい」という欲が、小さく芽吹いた恋愛感情を育てていきます。
「男らしさ」に魅力を感じる
買い物に付き合ってもらったときに、何も言わなくても荷物を持とうとしてくれる。食事に行くときは、自分は椅子でこちらをゆったりできるソファに座らせてくれる。
こんな気遣いは、ストレートな「男らしさ」を感じます。
肉体的な存在感ばかりでなく、こちらを女性として丁寧に考えてくれる姿は素直にうれしいし、信頼を覚えますよね。
普段はお互いをあしらうような軽口や冗談で盛り上がることが多く、“女性扱い”が見えないならなおのこと、ふとしたときに自然と伝わる「女性として見られている実感」が心を揺らします。
“友達“なのに大切にされる自分を見れば、こちらも同じく「男性として」立ててあげたい、喜んでほしいと思うのは当然の流れです。
相手をしっかり「男性なのだ」と意識することで、性別は無関係だった友情から一歩進んだ感情が生まれます。
相手の「弱さ」を目の当たりにしたとき
たとえば、仕事で壁に突き当り、深く悩んでいることを打ち明けてくれる男友達の姿は、「何とかしてあげたい」「元気を出してほしい」とこちらも真剣に手を差し伸べることを考えます。
同性の友人もいるのに“自分に”話してくれるのは、それだけ心を開いてもらっている証拠ですよね。
男らしさにこだわる人ほど女性に弱音を吐くことをよしとしないので、「打ち明けられる人」に選ばれている自分を感じると、深い親近感を覚えます。
男性が「弱い自分を見せる=甘える」のは、勇気がいることです。
受け止めてくれるという信頼がなければできることではないので、その親密さを実感すると友情を超えた強い感情が芽生えるのですね。
応えたいと思うのは自分も男性を信頼しているからで、そんな姿が男性にとっては何よりの安心と自信になります。
こんな特別感も、友達としての「好き」が異性に向ける恋愛感情に変化するきっかけです。
さいごに
性が違っていても、友達としていい距離感で付き合える異性がいるのは幸せなことですよね。
友情が愛情に変わるのは、そもそも人として信頼できる部分がお互いに育っているからです。
どんなきっかけであっても、「その後のふたり」を前向きに考えられるようなコミュニケーションを心がけましょう。
(ひろた かおり/ライター)