男女の垣根なく活躍できる社会。これを目指し続けて何年ぐらい経過したんでしょうか?
筆者が小学生の頃にはそのようなことが言われてましたが、今に至ってもそれは成し遂げられていないのが現実です。
それどころか日本はもう何十年も不景気が続いていますし、今では国民の平均年収も400万円台にまで落ち込んでしまいました……。
おっと、冒頭からスゴい湿っぽい話をしてしまいましたね。すみません。
ただ、労働するだけでもしんどい現代社会で、出世をして、給与を増やすには単純に高学歴だけあればいいという時代は、もう終わったのかもしれません。
ではどうすれば出世することができるのか?
今回はその手段として「学歴」ではなく「コミュ力」に焦点を絞った実例を紹介したいと思います。
叩き上げ、人たらし。コネ作りの達人は経営にも向いていたようで…
なぜこのコラムで、コミュ力をクローズアップして話をしていくのかってことをまず書いておきたいのですが、そもそもコミュ力って最強の処世術みたいなところがあるんですよね。
誰からも愛され、好かれる。それもまたコミュ力がなせる術ではありますが、一方で人にはあまり言いにくいことをズバッと言えるのもコミュ力の賜物。
人に嫌われてでも思ったことを、正しいかどうかはさておき面と向かって伝える能力って、日本人がなかなか持っていないスキルです。
だから、これが出来るだけで周りから本来の能力の有無はひとまず置いておきながらも「出来る人なのかも」と思われる傾向があるんですね。
筆者の知人に、元々はアングラな仕事を引き受けていくつかの商売をしながら、資格なんかも取得しまくって現在は年商ウン億円の運送会社を経営している男性がいます。
この男性も典型的な、自分の喜怒哀楽をはっきりとその場で表明するスキルを有しているタイプ。
やっぱりこういう人って人が付いていくみたいですよ。
さらにコミュ力はコネクションの獲得にもかなり役立ちます。
業績を見れば、やっぱり出世するために必要な条件の一つに、コミュ力は欠かせない要素ではないか? と感じられるところです。
いい結婚相手を探すのも才能。コミュ力がそれを可能にした女性
また、別の知人にルックスは割と普通ではあるものの、とにかくコミュ力が高い女性が何人かいます。
このうちのひとりはそもそも当初は僕がSNSで目を付けて才能を感じたので「ライターとしてデビューしてみては?」と打診したんです。
最初は不安だったようですが、すぐに水を得た魚のように躍進し、文章力も身につけたうえに、持ち前のコミュ力を発揮。
あっという間に週刊誌の連載なんかを持つようになって、ラジオのMCなんかもするようになっちゃいました。
今では手の届かない人ですね。厄介な同業者を作ったもんです……余計な入れ知恵しなきゃ良かった(笑)
さらに別の女性は、やはりこの人もコミュ力が高かったのですが、結婚適齢期に差し掛かった頃からより良い結婚相手探しに奔走するようになりました。
こういう場合、大抵はなかなか上手く行かず、結婚相談所だの街コンだのに頼る羽目になるわけですが、彼女の場合はなにせコミュ力という名の強力な武器があります。
複数のハイスペ男子とほぼ同時進行で付き合い、どの男性が自分のお眼鏡にかなうのかをしっかり観察し、とうとう若くて有望な経営者と婚約を果たしたのでした。
実はその彼女から、しばしば自分の結婚相手としては誰がふさわしいかについての相談を受けていたのですが、どの候補も全員僕の完全上位互換。
相談を受けながらも悲しい気持ちになったものです……。
コミュ力がない人とある人とでは、出会いの総数や質が全然違うのが現実
出世するには、強烈な、クドいほどの自己PRが必須です。
日本人って美談が好きだから、しょっちゅう「コツコツ努力していれば、いつか評価される」というような話が有難いものと考えられてきました。
でもそれって無責任にもほどがある、ただの嘘ですからね。
世の中にはコツコツ毎日死ぬ思いをしながら努力しているけど、いかんせんコミュ力がないから誰にもそれをアピールできていない人は山ほどいます。
陰でする努力は、表では努力していないのと一緒なんですね。世間様からすれば。
だからまあ、残酷と言えば残酷なんですよ。
コミュ力というものはそれを持って生まれた人や、生きてきた中で会得した人の固有スキルであって、なかなか今更後天的に身につくものでもありません。
そうなるとコミュ力があるかどうかが、今のような“目立ってナンボ”のご時世では有利で、その逆はかなり出世が遠いという話になるわけで。
それこそSNSでもフォロワーの多いインフルエンサーが、ちゃんとした知識もないのに適当な商材売って、それをバカスカ買うフォロワーもいるじゃないですか。
名前が認知されるって、そういうことなんでしょうね。
それは決して健全ではないけれど、そうは言ってもこの国はずっと不健全な不況下なので、綺麗ごとは言ってられないんでしょう!
おわりに
コミュ力さえあれば、コネクションを手繰り寄せるのもある意味で「普通に生きてるだけで達成できちゃう」感があるそうですよ。
そういうものを持っている人曰く。
僕もそんな人とたまに飲みに行きますが、やっぱりこういう人って1対1の対話より、大勢でワイワイやる対話が向いてますね。
そしてそういう人だからこそ、色んなチャンスをどんどん手にするんでしょうね。
こなす人と人との出会いの数が違うわけなので。
(松本ミゾレ/ライター)