「夕方になると脚がパンパン」
「むくみを放置するとセルライトになるって本当?」
「むくみの解消方法が知りたい」
このような悩みや疑問をかかえていませんか? 気温が下がる秋は、むくみが悪化しやすい季節です。しかも、そのむくみを放置するとセルライトを引き起こす原因にも。
今回は、秋にむくみが悪化しやすい原因や解消方法について、薬剤師がご紹介します。
1 むくみの原因とは?
むくみがひどくなると、脂肪細胞が余分な水分や老廃物をためこみ、セルライトを引き起こしてしまいます。ここでは、そんなむくみが秋に起こりやすい理由を2つご紹介します。
1-1 気温が下がることで血行が悪くなる
夏から秋にかけて気温が急激に下がることで、自律神経のバランスが崩れ、血行不良を引き起こします。その結果、水分や老廃物の排出が滞り、むくみやすくなるのです。
まだ衣替えをしておらず、夏服を着ている方も多いのではないでしょうか? 秋は1日の中での気温差も激しいので、薄着は控え、カーディガンを羽織るなどして調節しましょう。
1-2 食欲の秋で塩分を摂りすぎる
旬の味覚が多い秋は、ついつい食べすぎてしまいがちです。食事から塩分を摂りすぎると、体内に水分をためこんでむくみにつながります。
出汁をきかせるなどの工夫で、なるべく薄味を心がけましょう。
2 本格的に寒くなる前に知っておこう! むくみの対処方法
本格的に寒くなってくる冬にむけて、秋からできる、むくみの対策方法を3つご紹介します。
2-1 からだを冷やさない
冷えはむくみの大敵なので、とにかくからだを冷やさないことが大切です。クーラーの効いた空間に長時間いることを避けたり、カーディガンやストールなどを持ち歩いたりして工夫しましょう。
2-2 お風呂でふくらはぎマッサージ
ふくらはぎは血液を心臓にもどすポンプのような働きをしているため、お風呂でマッサージすると血流がよくなり、むくみの解消に役立ちます。
お風呂をシャワーだけで済ますのはおすすめできません。38~40度くらいのぬるま湯にゆっくり浸かることで自律神経が整い、血行が促進されます。
2-3 カリウムを豊富に含む食事を摂る
秋の味覚であるサツマイモや栗、柿、きのこ類などに多く含まれるカリウムには、からだの余分な水分を外に排出する働きがあります。
カリウム豊富なきのこに、からだを温める大根や人参などの根菜類も加えて、具沢山のお味噌汁を作るのもおすすめです。
秋のむくみ対策には漢方薬もおすすめ!
秋のむくみの悪化を防ぐためには、温かい服装をしたり、お風呂で温まったりして血流をよくすることなどが大切。それに加えて漢方薬の活用もおすすめです。
むくみの原因としては、「心臓の働きの低下で余分な水分がたまる」「肝臓の働きの低下により水分や塩分が排出できない」「リンパの流れが悪くなる」などが考えられます。
漢方薬は、水分の循環をよくして老廃物や塩分を排出し、むくみを根本から改善します。余分な水分だけを排出するため、からだに必要な水分まで取り除いてしまうという心配がありません。
また、血流をよくすることで、心臓や肝臓の機能が回復して、代謝も上がり、むくみにくいからだづくりをすることができます。
ここでは、むくみの改善に用いられる漢方薬を2種類紹介します。
<むくみに悩む方におすすめの漢方薬>
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):水分代謝を高め、余分な水分を体外に排出します。とくに体力がなく、冷え性で、疲れやすい方におすすめです。(※1)。
・防已黄耆湯 (ぼういおうぎとう):水分代謝を改善し、むくみを解消します。汗かきで疲れやすく、ぽっちゃり体型の方におすすめです(※2)。
漢方薬は、動植物や鉱物などをもとにした生薬を組み合わせて作ります。自然の恵みを利用する漢方は、化学合成した西洋薬とは違い、副作用リスクも低いのが特徴です。
人それぞれの症状や体質に合わせて選ぶことですばやい効き目を感じられ、体質を根本から改善できます。
しかし、からだに適した漢方薬を使うなら、医師や薬剤師など、漢方に精通した専門家による診断と処方が大事です。からだに合っていないと、効き目が十分に出ないだけでなく、思わぬ副作用が起こる可能性もあります。
自宅で実践できる漢方として注目を集めているのが「あんしん漢方」というオンラインサービスです。あなたの症状や体質に合うパーソナルな漢方をモットーに、本当に最適な漢方薬を導き出してくれます。
診断、処方、漢方薬の購入から配送まで、すべて自宅にいながら完結できるのもメリットのひとつ。初回のお試しプランもあるので、気軽に体験も可能です。
4 秋冷えによるむくみとセルライトを防ごう!
秋は気温が下がることで血流が悪くなり、むくみが悪化しやすい季節です。そして、そのむくみを放置すると手強いセルライトの原因となってしまいます。
むくみを改善するためにはとにかくからだを冷やさないことや、温めることで血流をよくすることが大切です。
ただ、長期間のひどいむくみは心臓や腎臓の疾患といった病気に関連している可能性もあるため、症状が続く場合は早めに受診しましょう。
本格的に寒くなる前にむくみを改善し、セルライト知らずのスッキリした体型を手に入れましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8228
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7951
<この記事を書いた人>
薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。