GLAM Editorial

2023.04.19(Wed)

動物由来のスキンケアコスメのメリットは? 皮膚科医直伝の春の乾燥肌・ゆらぎ肌対策

心地よい陽気の春。けれど肌は乾燥しやすく、ゆらぎやすい時期ですよね。カサカサしていたり、思うようなスキンケアの効果が出ていなかったりしていませんか? そんな方に向け、今回は、皮膚科医直伝のスキンケアやインナーケアのポイントをご紹介します。

 

■乾燥肌対策は植物由来と動物由来、どっちのコスメが良いの?

乾燥肌対策といえば、保湿ですが、化粧水や美容液などを選ぶときに、どんなことを気にしていますか?

 

例えばスキンケア成分に注目するときに、その成分が植物由来なのか動物由来なのか、気にしている人もいるかもしれません。

 

20231月に、インテグリカルチャー株式会社が全国の20代~60代の女性1,000人を対象に、「乾燥肌対策をする際に選ぶスキンケア成分」を調査したところ、64.6%(646人)が植物由来コスメ、35.4%(354人)が動物由来コスメを選択するという結果に。

 

この結果に対し、医療法人康梓会Y'sサイエンスクリニック広尾統括院長で皮膚科医の日比野佐和子先生は、気になるコメントをしています。

 

「特に効果的でパワフルな乾燥肌対策、そして、季節の変わり目のゆらぎ肌対策としては、肌の代謝を高め、保護機能をサポートする成分には、動物由来成分が多くスキンケアとしては、動物由来成分は必須です。肌につけるスキンケア剤もそうですが、食べ物などのインナーケアも、乾燥や寒暖差による肌ダメージの回復を助けてくれるようなものを意識することで肌本来のもっているチカラを守ってあげる一助になります」

 

動物由来成分は、今の季節に合うようですね。

 

■動物由来コスメのメリット

なぜ動物由来の成分が良いのでしょうか。日比野先生は「人間の肌に合う」ことを指摘しています。

 

「スキンケア成分でいえば、基本的に人間の肌は動物性のほうが向いている側面があると考えられます。

スクワランなども動物由来のものが効果的であることがわかっているなど、人間の肌は動物性のタンパクを主に構成されており、動物性のほうが肌になじみやすく、皮膚への浸透性が高いことから保湿効果が高いといわれています。

動物性のものは良くないという考え方がありますが、動物性だからといってすべてが良くないとは言い切れないと思います。環境配慮や動物愛護への配慮がされている成分や製造方法もあるためです」

 

また日比野先生は、「乾燥肌には、表層の角質層にあるセラミドや天然保湿因子(NMF)などの細胞間脂質といった水分保持量上げるものを補うことが重要です」とのこと。

 

肌への保湿という観点から、動物由来の成分を含むスキンケアコスメは、今の時期に選びたいコスメのようです。

 

■皮膚科医が勧める動物性由来のスキンケア成分

動物性由来のスキンケア成分。具体的には、こんな成分がおすすめなのだそう。

 

・コラーゲン

・セラミド

・ケラチン

・プラセンタ

・スクワラン

・馬油

CELLAMENT®(セラメント)

・エミューオイル

 

この中で、よく耳にするのがコラーゲンやセラミド、ケラチン、プラセンタ。スクワランや馬油も多少耳にしますが、どんなものなのか、説明できない人もいるかもしれません。日比野先生の解説をチェックしておきましょう。

 

  • スクワラン

「スクワランは、人間の肌を保護する皮脂膜の成分に非常に近いといわれる成分。サメの肝油など動物性由来のものがおすすめです」

 

  • 馬油

「馬油は、馬の皮下脂肪を原料としている成分。飽和脂肪酸とともに不飽和脂肪酸も多く含まれ、人間の皮脂と成分構成を持つため、人の皮膚になじみやすいのが特徴です」

 

CELLAMENT(セラメント)とエミューオイルは耳慣れませんよね。どんな成分なのでしょうか?

 

  • CELLAMENT(セラメント)

「セラメントは鶏卵のプラセンタ様細胞という胎盤に相当する部分にある3つの細胞を採取して培養したものです。

卵よりもさらに豊富な成長因子を含んだ細胞培養上清液で、しっかりとしたエビデンスがある成分です。様々な動物の細胞にセラメントをかけると、細胞が活性化し、非常に速いスピードで細胞分裂が進むということがわかっています。この成分は昨年、世界で初めて日本のスキンケア製品に搭載され大きな話題を呼びました」

 

  • エミューオイル

「エミューオイルは、大型の鳥エミューの脂肪を精製したオイルです。脂肪酸の構成バランスが人間の皮脂にきわめて近いといわれているほか、オメガ3やオメガ6、オメガ9の不飽和脂肪酸が理想的なバランスで含まれていることも注目されています

 

■注目の動物由来コスメ3

乾燥肌やゆらぎ肌に悩まされている人は、一度、動物由来コスメを試してみるのも良いのでは。今回紹介された動物由来成分のうち、3つの成分を含むスキンケアコスメやブランドをご紹介します。

 

1.CELLAMENT(セラメント)

CONCCONC セラメント エッセンス」6,091円(税込)

 

日比野先生が述べていた昨年、世界で初めて日本のスキンケア製品に搭載され大きな話題を呼んだというブランドが、このCONC(コンク)。

生命力が凝縮されたタマゴの細胞を培養して得られたCELLAMENTのエキスには217ものシグナル因子が含まれているのだそう。まるで子どもの肌を触ったときに感じるような肌本来のしなやかさへ導き、キメが揃いふっくらとしたうるおいとハリを感じられそう。

 

この美容液は、CELLAMENTの機能をさらに活かすため、独自の2種のユーグレナエキスを、CELLAMENTとの相互作用を東北大学と研究して配合。年齢とともに増加する多様な肌悩みへの効果を高めくれます。さらに次世代型レチノールも加えて、ハリとツヤのある素肌へと導いてくれます。

 

2.セラミド

画像出典:https://www2.kobayashi.co.jp/hifmid/item/21210/
小林製薬「ヒフミド エッセンスローション」3,300円(税込)

 

セラミドといえば、保湿。この化粧水は3種類のヒト型セラミドを配合している、セラミド入りの化粧水を使いたい人におすすめ。

セラミドは人の肌にある保湿成分で乾燥から肌を守ってくれています。ヒト型セラミドは、人の肌に存在するセラミドと同じ立体構造をしているため、角質層に自然になじんで、本来の保水力を発揮するそう。

角質層のすみずみまでうるおい、弾むようなハリ感と、しっとりと吸いつくような感触の肌へと導いてくれます。

 

 

3.プラセンタ

ハリウッド化粧品「ハリウッド スキンコンセントレート ME10mL×3本 44,000円(税込)

 

「胎盤」を意味するプラセンタを含むスキンケアコスメは近年多くありますが、この美容液はプラセンタエキスをはじめとして、優れた保湿成分が原液のまま肌の奥まで浸透するというスペシャルケアができます。

精製水を一切使用せず、美容液成分で構成された美容濃縮液に、有効成分「ナイアシンアミド」を配合した医薬部外品。乾燥肌などに悩んでいる人には特におすすめです。

 

まとめ

4月から5月にかけてのゆらぎやすい時期には、ぜひ動物由来コスメで保湿をしっかりして、ぷるんとうるおうお肌で過ごしたいですね。

 

 

 【医師のプロフィール】

日比野 佐和子(ひびのさわこ) 先生

医療法人社団康梓会 Y'sサイエンスクリニック広尾統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授、医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。中医学、ホルモン療法、プラセンタ療法、植物療法(フィトテラピー)、アフェレーシス療法(血液浄化療法)などを専門とする。アンチエイジングの第一人者として国際的に活躍するほか、テレビや雑誌などにも数多く出演。

  

【調査出典】
インテグリカルチャー株式会社
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000034252.html

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