「梅雨時期になると、だるさや疲れを感じやすい」
「天気の悪さとだるさにはどんな関係があるの?」
「梅雨時期でも元気に過ごす方法を知りたい」
このような悩みや疑問をかかえていませんか?
実は、天気の変化は体調と密接に関係しているといわれています。とくに梅雨時期は、重だるさや頭痛、疲れ、むくみなどの不調を感じやすい季節です。
そこで今回は、梅雨時期にだるさを感じやすい原因や、対処法について、薬剤師が紹介します。
1. 梅雨時期にだるさを感じやすい理由は?
ジメジメした梅雨時期は、なんとなく体調がすぐれないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、梅雨時期にだるさを感じやすい理由を2つ紹介します。
1-1. 気圧や気温が変化しやすい
梅雨は、気圧の低下や朝夕の気温の変化によって自律神経が乱れやすい季節です。
自律神経が乱れて副交感神経が優位になると、だるさや、気力の低下などの症状があらわれやすくなります。また、交感神経が優位になると、イライラや肩こりなどが気になってくることも。
1-2. 湿邪の影響
東洋医学では、梅雨時期の体調不良には「湿邪(しつじゃ)」が影響していると考えられています。
湿邪とは、湿気が多い時期にからだの不調を引き起こす邪気のことをいいます。
梅雨時期は1年のなかでもとくに湿度が高いため、湿邪による体調不良が起きやすいのです。
2. 梅雨時期の湿気に負けない!だるさを防ぐ方法
ここでは、ジメジメして過ごしにくい梅雨時期でも、湿気に負けずに元気に過ごす方法を3つ紹介します。
2-1. ぬるめの湯船に浸かる
ぬるめのお湯にゆっくり浸かると、だるさの原因となる自律神経の乱れを整える働きに期待ができます。
だるさをはじめとする体調不良の原因には血行不良もあげられるので、ゆっくりと湯船に浸かり全身の血流を促進するとよいでしょう。
日頃はシャワーで済ませがちな方も、なるべく湯船に浸かるように心がけてみてくださいね。
2-2. 水分代謝をよくする食材を摂る
梅雨時期の体調不良には、体内の余分な水分を排出する働きをもつ、以下のような食材を取り入れてみましょう。
・わかめや昆布などの海藻類
・きゅうりやスイカ、ゴーヤなどの瓜類
・大豆やあずきなどの豆類 など
これらの食材は体内の水分の巡りをよくするため、だるさだけでなく、むくみが気になる方にもおすすめですよ。
2-3. 胃腸を冷やさない
梅雨時期は湿邪によって胃腸が弱りやすいため、食欲不振や吐き気などからだるさを引き起こしている可能性もあります。
梅雨時期は蒸し暑くて冷たいものがほしくなりがちですが、胃腸を守るために、冷たい飲み物や食べ物はなるべく控えましょう。
常温の水や温かいスープを飲んだり、からだを温める働きがあるショウガを使った料理などを取り入れたりすると、からだを内側から温めることができます。
3. 湿気に弱い方には漢方薬もおすすめ!
だるさをはじめとした梅雨時期の体調不良対策には、体内の余分な水分を排出することや、胃腸を温めることなどが大切です。
梅雨にだるさを感じる原因には、気圧や気温の変化による自律神経の乱れや、東洋医学の考えにおける湿邪の影響などが考えられます。
梅雨のだるさの改善には、
・水分の循環をよくして余分な水分を排出する
・血流をよくして自律神経のバランスを整える
・消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする
などの働きをもつ漢方薬を選びます。
食事や入浴といった生活習慣の工夫がなかなか続けられない方でも、漢方薬を飲むことで不調が起こりにくいからだを目指せるでしょう。
ここでは、梅雨のだるさの改善におすすめの漢方薬を2種類紹介します。
<梅雨のだるさにおすすめの漢方薬2種>
・五苓散(ごれいさん):体内の水分が滞る「水滞」が原因の症状を緩和します。余分な水分を体外に排出することでだるさや頭痛を緩和します。むくみや日酔いの頭痛などにも使われます。(※1)
・六君子湯(りっくんしとう):胃腸の働きを高めて、胃にたまった余分な水分を取り去ります。胃痛、胃炎、胃もたれ、食欲不振など消化器系の不調に幅広く使われます。(※2)
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の症状や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じる可能性もあります。
しかし、どの漢方薬が適しているのかを自分自身で見極めるのは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。漢方薬での体質改善に興味がある方は、ぜひ活用してみてください。
4. 梅雨時期のだるさを乗り越えて元気に過ごそう
雨が多い梅雨時期は、なんとなくからだが重だるいと感じる方が多いのではないでしょうか。
そんな不調を改善するには、生活習慣の工夫に加えて、専門家の指導の元での漢方薬の力をかりることも選択肢のひとつです。
ジメジメした梅雨時期でも、からだの内側からのケアで元気に過ごしましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ五苓散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7941
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ六君子湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8543
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)