グアムでは、2006年に初めて、ランニングイベントであるグアムココロードレースが開催されました。コロナ禍で一時期中止になったものの、2023年に引き続き、2024年の4月13日(土)・14日(日)に「グアムココロードレース2024」が実施されました。
筆者は、実際にグアムココロードレース2024に参加し、グアムの地でハーフマラソンに挑戦しています。この記事では、グアムココロードレースの概要や、実際に走った感想などをお伝えします。
2025年にもグアムココロードレースが開催されることが決定したので、今後参加を予定されている方は、ぜひ参考にしてみてください!
目次
グアムココロードレース2024の概要
グアムココロードレース2024は、2024年4月13日(土)・14日(日)の2日間で開催されました。13日は子ども向けの「グアム・ココ・キッズファンラン」、14日は大人向けの「グアム・ココ・ロードレース」が実施されています。
次から、各レースについて詳しく紹介します。
【子ども向け】グアム・ココ・キッズファンラン
グアム・ココ・キッズファンランは、4~12歳を対象とした、家族向けのイベントです。イパオパーク内で実施されました。参加者は639名で、うち日本人は8名です。
次の通り、年齢ごとに3つの種目に分けて実施されました。
種目 | 年齢 | スタート時間 |
0.6km(0.38マイル) | 4~6歳 | 8:00 |
1.6km(1マイル) | 7~9歳 | 7:15 |
3.3km(2マイル) | 10~12歳 | 6:30 |
各種目のTOP3には、メダルが授与されました。グアム・ココ・キッズファンランの特徴として、大人のマラソンにはない、ビーチの上を走れるコースがあります。
会場にはイパオパークが隣接しており、コースがビーチ上にも広がっています。そのため、子どもはグアムの美しい海を臨みながら、ランを楽しめるようになっているのですよ♪
【大人向け】グアム・ココ・ロードレース
グアム・ココ・ロードレースは、主に大人向けに実施されたマラソンです。「10kmロードレース」と「ハーフマラソン」の2種類のコースで実施されました。
参加者数は、ハーフマラソンが448名、10kmロードレースが101名でした。うち日本人参加者は28名です。
種目 | 年齢 | スタート時間 |
ハーフマラソン | 8歳以上 | 5:00 |
10kmロードレース | 全年齢 | 5:30 |
グアムは年中常夏の気候ですが、日が差す朝5時台にスタートするため、炎天下の中で走ることはありません。参加者全員には、Tシャツとメダルが贈られました。
筆者もハーフマラソンに実際に参加しましたので、その体験を後ほど紹介します。
グアム・ココ・ロードレースのルート
先述の通り、大人向けのグアム・ココ・ロードレースには「10kmロードレース」と「ハーフマラソン」の2つがあります。
10kmロードレースのスタート地点は、グアム政府観光局オフィスの前です。「パレ・サン・ビトレス・ロード(通称:ホテルロード)」と「チャラン・サン・アントニオ」という2つの道を経由し、グアム・プレミア・アウトレットがある交差点を右に曲がります。
その後、海沿いになる「マリン・コープス・ドライブ」を南下し、イーストアガニアで折り返して、同じルートを戻ります。
ゴールはスタート地点と同じグアム政府観光局オフィス近くです(ルートは以下の画像の通り)。
ハーフマラソンのスタート地点も、10kmロードレースと同様、グアム政府観光局オフィス前です。10kmロードレースと途中までコースは同じですが、ハーフマラソンでは、10kmロードレースで折り返し地点であったイーストアガニアよりも先を走ります(上記画像の折り返し地点よりも、左へ進むのがハーフマラソンです)。
ハーフマラソンではイーストアガニアの先、チャモロビレッジなどがある首都のハガニアを抜けて、アサン村の中心で折り返します。その後、同じルートを戻って、スタート地点と同じグアム政府観光局オフィス前近くがゴールです。
マラソンコースは普段車通りが多い道路で、すべてアスファルトなので、ランナーが走りやすいコンディションとなっています。
ココロードレースの醍醐味は海沿いの「マリン・コープス・ドライブ」
ココロードレースの醍醐味と言えば、やはり海沿いの「マリン・コープス・ドライブ」です。この道では、途中からグアムの海に接しており、「南国で走っているんだ!」という実感を得ながら、美しい道路を駆け抜けることができます。
海沿いを走れるのは、グアムのマラソンならではの魅力ですね♪
難所はスタート・ゴール直前の急勾配
グアムココロードレースは平たんな道ではなく、スタート・ゴール地点近くの急勾配の道が、ランナーを待ち受けます。スタート地点の「パレ・サン・ビトレス・ロード」は上り坂で、次の「チャラン・サン・アントニオ」は急な下り坂です。
特に、折り返し地点から戻ったこの2つの道の上り坂・下り坂は非常にきつく、日本とはまた違ったコースを味わうことができます。このチャレンジングなコースで、ぜひご自身の腕を試してみてください!
グアムココロードレース2024の参加方法
グアムココロードレース2024については、英語のエントリーサイトからの登録以外に、日本人向けにレース参加登録サポート事務局が設立されました。日本語対応で、電話またはLINEから参加に関する案内があります。
筆者も、サポート事務局を介したLINEでの案内を希望し、申し込みを行いました。案内に沿ってメッセージを送信するだけなので、海外のレースでありながら、日本語で容易に参加申し込みができました。
英語のエントリーサイトから申し込むよりも費用は高くなってしまう(送金手数料及び為替レートの変動による調整費が含まれるため)のですが、日本語なのでスムーズに申し込みまででき、非常に助かりました。
マイクロネシアモールでマラソンのゼッケンを受け取る
マラソンの参加者には、ゼッケンなどが配布されました。配布場所は、グアムの人気ショッピングモール「マイクロネシアモール」の1階テナントです。
前日までの受け取りが必要で、4月12日10:00~20:00(現地時間)に「グアム・ココ・キッズファンラン」と「グアム・ココ・ロードレース」、13日12:00~16:00に「グアム・ココ・ロードレース」参加者に配布されました。
ゼッケンに加えて、ココロードレースのロゴが入ったシャツもプレゼント!当日、このシャツを着て走っている方もいましたよ♪
当日、身分証明書と確認メールのコピーを持参すると、ゼッケンなどの受け取りが可能。会場には日本語を話せるスタッフの方がいたので、日本人でも安心でした!
ココロードレースの名前の由来ともなった「ココバード」って?
ところで、「グアム・ココ・キッズファンラン」と「グアム・ココ・ロードレース」のどちらにも入っている「ココ」とは何かご存じですか?
このココとは、グアム島固有の種であり、グアムのみで見られる鳥の「ココバード(学名: Hypotenida owstoni)」を指しています。
ココバードは後述する理由で絶滅の危機に瀕しており、この窮状に対する意識を高めてもらうことを目的として「グアム・ココ・キッズファンラン」「グアム・ココ・ロードレース」と名付けられました。
ココバードは小さな鳥で飛行能力がないため、外来種であるヘビや、殺虫剤などの影響を受け個体数が劇的に減少し、絶滅寸前まで至ってしまいました。
グアム農務省でもココバード保護に尽力しており、その一環としてこのランニングイベントの名前にも利用されています。今後、グアムココロードレースに挑む方は、ぜひこの知識を得ておくとよいでしょう。
子どもが大はしゃぎ!グアム・ココ・キッズファンランの様子を取材!
筆者がハーフマラソンを走る前日の4月13日(土)に、子どもが参加するグアム・ココ・キッズファンランが開催!せっかくなので、その様子を見てきました♪
場所は、グアム政府観光局オフィス近くのイパオパーク。こちらは非常に広い広場で、普段はローカルなどがBBQに利用する場所でもあります。
子ども向けなだけあって、広場には走るコース以外に、子ども向けの遊びやアトラクションなどが揃っていました!走る前後で遊んでいる子どもも多く、会場は活気で満ち溢れています。
6:30から順次3つの種目が実施されますが、時間前にはみんなで準備体操を行います。子どもみんなで十分な準備体操を行うので、けがのリスクを軽減しながら、コースに臨むことができますよ!
さて、準備体操が終わり、スタート地点へ移動。時間になるとスタートし、子どもたちが一斉に元気よく走り出します!
コースは隣接するイパオビーチまでつながっており、美しい海を横目に、子どもたちがビーチを駆け抜けていきます!
この日、とても印象的だったのが、親の熱心さです。「がんばれ!」「もう少しだ!」と大きな声援で子どもを励ます親も多く、写真も熱心に撮影しています。会場は親の元気な声で包まれており、ここにいるだけで子育ての真剣さを感じ、また走っていない筆者でさえも元気をもらえる会場でした。
無事走り終わった子どもたちには、ドリンクや果物、サングラスなどが配られます。
先ほど紹介したとおり、日本人の子どもが8名参加されています。筆者は、子どもが海外の文化を体験する場として、グアム・ココ・キッズファンランに参加するのは非常におすすめです。
日本から約3時間半で行けるアクセスのよさはもちろん、治安がよく外国人に対してフレンドリーであり、日本人の子どもも非常に参加しやすい環境です。「海外だから日本人は参加しにくい」ということは一切ありません。海外の文化を手軽に体験できるのが、グアムの魅力だと強く感じます。
これからはよりグローバル人材が求められる日本ですが、海外教育の一環として、グアム・ココ・キッズファンランを活用してみてはいかがでしょうか。
実際にグアム・ココ・ロードレース(ハーフマラソン)走りました!
筆者も実際に、ココロードレース2024に参加してきました。種目はハーフ(13.1マイル)です。
ハーフマラソンの開始は朝5時(現地時間)なので、それまでにスタート地点のグアム政府観光局オフィス近くに向かいます。多くのランナーが集まっており、朝5時前という時間でありながら、盛り上がりを見せています。
5時スタートの10分前ごろになると、準備体操の時間が始まりました。マラソン前にしてはややハードな準備体操でしたが、しっかりと体を動かせたので、けがのリスクを軽減できます。
さて準備体操が終わり、カウントダウンの後、いよいよスタート!ランナーたちが、一斉に走り出しました。
コースは、グアムの海岸線に沿って設定されており、高低差がかなりありました。特に、スタート・ゴール地点の急勾配は、私にとって大きな試練です。挑戦的なコースであることが、グアムココロードレースの醍醐味の1つだと感じています。
それでも、グアムのマラソンのすべてが、美しい島の自然を感じる貴重な体験でした。コースから見える透き通った青い海と、グアムの開放感あるコースは、疲れを忘れさせてくれるほど美しいものでした。
特に、日が昇る時間帯にコースを走ることで、グアムの海が放つ光輝くような美しさに心を奪われました。この自然の美しさが、ランナーたちを鼓舞する要素の1つとなっているでしょう。
また、沿道には多くの地元住民や観光客が応援に来ており、その熱意には本当に心を打たれました。人に親切なグアムらしく、彼らの「ファイト!」の声や手作りの横断幕が、疲れた足を、また一歩先に進めてくれました。これこそがグアムのよさだな~と、走っていて強く感じます。
ローカルの心強い応援があったからこそ、最後まで走り続けることができたのです。
筆者は、タイムは2時間44分、だいぶ後方でなんとかゴール……。ゴールするころには、日は昇っていました。ゴールをくぐり抜けたあとは、強い達成感を覚えました。
レース完走後には、メダルが授与されました。また、完走後のランナーのためにドリンクや食事、フルーツなどが多く提供されており、完走後の疲れた体を回復できる環境が整えられていました。
そして、なんと素晴らしいことに、ハーフマラソンの女性でもっともゴールが早かった方として、日本人の魚住幸(さーたん)さんが表彰されました!グアムのマラソンで、日本人の女性が表彰されたのは、同じ日本人としてうれしく感じます!
マラソン後にはアフターパーティも実施
大人向けのグアム・ココ・ロードレースが開催された14日の15時から、イパオパークでランナー向けにアフターパーティが実施されました。アフターパーティでは、ココナッツジュースやフルーツシャーベットなどが振る舞われました。
【2025年4月】ココロードレース開催決定!
実は4月中に、グアム政府観光局から、翌年2025年4月でのココロードレース開催が発表されました!
【イベントのお知らせ☝️】
— グアム政府観光局(公式) (@visitguam_jp) April 24, 2024
なんと、来年4月ココロードレース開催決定‼️
グアムでは綺麗な海🏖️と朝日☀️を見ながら、気持ちのいいラン🏃が楽しめるココロードレースは、海外リゾートラン初心者から、ベテランランナーの皆さんにも参加いただけます
詳細が決まり次第お知らせします😎
アディオース👋 pic.twitter.com/qUoEQawpzm
具体的な日程はまだ決まっていませんが、最新情報はグアム政府観光局のXアカウントの投稿などをチェックしてみてください!
まとめ:気軽に参加できるのがグアムココロードレースの魅力
グアムココロードレース2024に参加して感じたのは、気軽に参加できるランニングイベントだということ。もちろん、日々鍛え上げてレースに臨まれる方もいるのですが、私のように「美しい海沿いで走ってみたい」という方も気軽に参加できるのが、グアムココロードレースの魅力。
2025年4月にも、グアムココロードレースが開催されることが決定しました。日本人も参加しやすいイベントなので、グアムで走ってみたいという方は、ぜひチャレンジしてみてください!