最近の研究から、片足立ちでのバランス能力が筋力や歩行速度以上に老化の進行を測る重要な指標であることが分かりました。
この研究では、平均年齢56歳のグループと74歳のグループから40名が参加。非利き足では10年ごとに約2.2秒、利き足では約1.7秒のペースで片足立ちの維持時間が減少することが判明しました。
握力や膝の強さ、歩行速度といった他の要素も加齢とともに低下しますが、片足立ち能力の減少が最も顕著だったのです。
バランス能力が持つ健康への影響
メイヨー・クリニックのケントン・カウフマン博士によれば、「片足立ちは筋力だけでなく、体全体の協調性や機能を測るうえで重要な指標」とされています。
バランス感覚の低下は高齢者の転倒リスクを増大させる可能性があり、生活の質を大きく損ねる原因にもなるため、注意が必要です。
安定したバランス能力は、転倒を予防し、安心して日常生活を送るための鍵と言えます。
片足立ちの時間で見る目安
片足立ちの能力を測る基準として、69歳以下は30秒以上、70~79歳は20秒、80歳以上では10秒以上維持できることが理想とされています。
研究結果によると、65歳以上のグループの平均は11秒で、5秒以下は転倒の危険信号と考えられます。
自宅で実践できるトレーニング
片足立ちの練習は、特別な道具を必要とせず、家庭で簡単に取り組めます。
壁や家具に手を添えて安全を確保しつつ、30秒以上立てるように練習してみましょう。
日々の取り組みが、筋力とバランス感覚の維持に役立ちます。
若い世代も、今のうちからバランス能力を鍛えることで将来的な健康リスクを軽減できます。老化を遅らせる鍵は、こうした小さな努力を日々の生活に取り入れることにあるのです。
出典
https://www.everydayhealth.com/healthy-aging/to-see-how-well-youre-aging-try-standing-on-one-leg/
https://edition.cnn.com/2024/10/23/health/balance-one-leg-old-age-wellness/index.html