藤井麻未

2014.12.16(Tue)

旅をもっと印象的に。私流“個性派旅”とは

旅のことを考えるだけで体の奥から力が湧いてきて、ひとたび空港の空気を吸えばまるで全ての細胞が生き返るような感覚に襲われます。自他ともに旅好きと認められるようになったのは、海外添乗の仕事を始めた頃からだったでしょうか。

私よりもずっと旅慣れた旅行マニアやベテラン添乗員なんていくらでもいます。では、なぜ私がこれほどまで旅に思いを馳せるようになったのか。当時働いていた旅行会社のツアーは、歴史、文化、音楽、秘境などそれぞれ何かに特化したテーマがありました。そんなツアーの添乗をしていく中で、旅に隠されたテーマを掘り起こし自分にとって忘れられない個性派旅を作り上げるという作業に面白さを見出し、いつしかすっかり魅了されてしまったのです。

「個性派」といっても、必ずしも変わった場所に行くことばかりを意味するのではありません。ツアーだろうと一人旅だろうと、メジャーな観光地だろうと秘境だろうと、そこに自分なりのテーマがある限り、それは個性のある旅になりえると私は思っています。

素敵なカフェを見つけたい。


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味のある路地裏を彷徨ってみたい。


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例えば豊かな自然に抱かれること。


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異国の台所を覗いてみること。


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時を忘れてゆっくり過ごすということだってテーマになりえます。


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何だって良いのです。ただ、コレと決めたテーマを心にこっそり忍ばせるだけで、旅は自分なりの個性を放ち、驚くほどイキイキと、そしてより印象的なものになるのです。

テーマを持ち五感を働かせて旅をするというのは、人間性を豊かにする最良の方法の一つであると私は思っています。同時に、19世紀フランスの批評家スタール夫人が「異国を旅するごとに私はいよいよ祖国を愛する。」と語ったように、異国を知ることで人は自国への愛をも再確認できるのかもしれません。

いずれにしても、旅に秘められた魅力は計り知れません。魅力ある旅をもっと印象的にする、そんな私流個性派旅のエッセンスをこれから少しずつ皆様にご紹介できたらと思います。

さあ出かけましょう、新たな旅へ。

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