アイルランド出身の俳優ピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan、61)といえば、1994年から2002年の間、映画007シリーズで主役のジェームズ・ボンド役を務めていた。ピアースの後は、ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)がこの世界一有名なスパイ役を引き継いでいるが、昨今では『マンデラ 自由への長い道』のイドリス・エルバ(Idris Elba)が、どこかで次のボンド役に起用されるのではないかという観測が賑やかだ。
事実そうなった場合、ボンド役の先輩として、ピアースはイリスの起用は良い選択になるだろうと考えているようだ。
「ああ、いいボンド役になると思うよ」と、ピアースはRadio Times誌に対して語っている。
他にも将来のボンド役候補として、コリン・サーモン(Colin Salmon)なども良いかもしれないとしたピアースだが、現在ボンドを演じており、いまは最新作007映画『Spectre(原題)』を撮影中のダニエルが、同役をこのまま続けていくのも悪くないと思っているようだ。
「一番いい役者がボンド役をやればいのさ。ダニエルがその気なら、このままずっとこれを定職にしていくのでも、まったく問題ないよ」
007映画24作目となる『Spectre』は、サム・メンデス(Sam Mendes)が監督し、今年11月に公開が予定されているが、ダニエルが膝にケガをしたことで撮影は遅れているという。
「予定日に間に合わないというのは、この業界では最大の悪夢です。何もかもが後ろに伸びてしまいますからね」と、事情通が先週英The Sun紙に対してこぼしている。
「2週間後には、撮影場所がローマに移ることになっているのですが、製作陣の上層部は、ダニエルの負傷を療養している間は彼なしで撮影を進めなければいけなくなるかもしれないと思っています。これは明らかに理想的ではないですよ」
一方、次のボンド役との呼び声が相変わらず収まらないイドリスは、これまでもそのような観測は常に笑い飛ばしてきているが、昨年9月にネットニュースサイトRedditとの質疑セッションでは、万が一そんなオファーが来たら、無論大喜びでとびつく、とは語っている。しかし、イドリスとしては、そういう観測の報道において、常に気になることがひとつだけあるようだ。
「こういう時に『黒人のボンド役』と表現されるのだ、気に入らないよ。理解できないね」と、イドリスは昨年こぼしている。
「誰も『白人のボンド』とは、わざわざ言わない。なのに、黒人が演じるかもしれないとなると、突然『黒人のボンド』となるのだからね。だから、そういう言い方は嫌いだよ」
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