アメリカ ニューヨークを中心に展開しているブランド ロダルテ(Rodarte)のデザイナー、ケイト・マレヴィ(Kate Mulleavy)と、その妹ローラ(Laura)が2人でこのブランドを立ち上げたのは2005年、設立当初、ケイトは自分のナーバスな気持ちを“精神的にブロック”していたと、当時の様子を語った。
キャリアをスタートさせてから、ニューヨーク・ファッションウィークでお馴染のブランドにまで成長を遂げ、今では女優のキルスティン・ダンスト(Kirsten Dunst)やナタリー・ポートマン(Natalie Portman)などを多くのセレブをファンに持っている。しかし立ち上げ当初は今とは想像もつかない程の苦難があったという。
「私たちの一番最初に行った(米高級百貨店)バーニーズ(Barneys)とバーグドルフ(Bargdorf)とのミーティングで私は自分たちが抱えている不安さを心の中でなんとかブロックしていたわ。今のように自分たちを売り込むことができなかった…わずかな前進と失敗の積み重ねだった。」
ファッション誌 Marie Claire Runwayで、ケイトは当時を振り返りこう語った。
「進みながら学んだわ。」ローラがこう続けた。
「何年も、様々な(米ファッション・デザイナー協議会などの)指導プログラムを受けて、やっと業界のシステムを学んだのよ。でもそういうことを知らなかったゆえに、私たちの仕事のやり方、提供するものに合わせられたビジネスを見つけ出したんだと思う。」
先月行われたニューヨーク・ファッションウィークで、彼女たちは2015秋冬コレクションを発表、レザーやキラキラしている素材、ベルベットなどを使ったアイテムを打ち出した。そんな2人は、なんとデザインを学んではいないのだ。2人の周りにあるものに対し、“分析”する力を身につけるため、それぞれ大学で英文学や美術史を専攻したという。
ショーの前、ケイトが緊張でピリピリしている間、落ち着いていたのはローラだった。ブランドが始動してから10年が経っても、仕事量は今だに減る様子はない。
「ハードな仕事だわ…止まることがないの。」
ケイトは仕事についてこう語った。
「何を仕上げたかとか、今作られているもの全てにどれだけのお金がかかるかとか、そんなの考えてる時間なんてないわよ。」
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