米人気テレビシリーズ「スタートレック」のカーク船長役で有名な俳優のウィリアム・シャトナー(William Shatner, 83)が、水パイプライン構想のため300億ドル(約3兆5,600億円)の巨額プロジェクトを提唱している。
ウィリアムは80代になっても勢いが衰える様子がなく、先端技術やテレビ、書籍、チャリティーなどのプロジェクトを同時に進めている。今回、スターとしての力を活用し、水不足にあえぐカリフォルニア州の苦境を和らげることができればと考えているようだ。
「カリフォルニアでは4年間も干ばつが続いている」とウィリアムはYahoo Tech Mixとのインタビューで強調した。「あと1年しか水の供給ができないと言われている。もし来年雨が降らなければ、世界の穀倉地帯で暮らす2,000万人の人たちはどうすればいい? 世界第5位のGDPを誇る地域で---もしカリフォルニアが国だとしたら世界第5位のGDPだ---水が手に入らない状況になるんだ! 何か手を打たなければならないのは明らかだ」
「だから(クラウドファンディングサイトの)Kickstarterで資金を集めるキャンペーンを立ち上げて、例えば水が豊富なシアトルからアラスカパイプラインを敷設する。そこでは水があり余っている。直径4フィート(約1.22メートル)の巨大なパイプラインを地上に敷いて、どんな悪影響があるというんだ? もし漏れても、水まきにしかならない! (水を)ここまで持ってきて、湖の1つを満水にするんだ! ミード湖がいいだろう」
このプロジェクトの実現は至難の業でも、不可能ではないとウィリアムは考えている。政治のサポートがあれば、西海岸水パイプラインは実現できると確信しているようだ。
「いや、簡単なことだ。アラスカでは実現している。州間高速道路5号線沿いに作ればいいじゃないか。(カリフォルニア州)全域が大変なことになる瀬戸際なんだ!」とウィリアムは力説した。「もし300億ドルが集まらなければ、『敷設する』と明言する政治家にお金を渡すつもりだ。もちろん、水の使用を控えること以上に何かができるという関心を高めるためのプロジェクトだ。パイプラインでもいいじゃないか」
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