【ロシアってどんなところ?】
ロシアについて、みなさんはどのようなイメージを持っているでしょうか。社会主義時代、スパイ大国、雪に閉ざされた北の果ての地……。ロシアに明るいイメージを抱いている方はあまり多くないかもしれません。
ところが長い冬が終わり初夏~夏にかけてのロシアは、実はとても明るく清々しく、爽やかな陽気に包まれます。今回は、そんな知られざるロシアの魅力を味わえる素敵な原風景へとご案内しましょう。
【夏のロシアに行くなら郊外へも】
夏を迎えたロシアは日照時間も長くなり、一気に活気付いたモスクワやサンクトペテルブルグの街は華やいだ雰囲気で、帝政ロシア時代の宮殿やカラフルな教会は一層鮮やかさを増します。
そんな賑やかな街も良いけれど、今回はあえて郊外へ出かけてみることにしましょう。モスクワから北東向きの郊外へ野花の咲く草原をしばらく走ると、「黄金の環」と呼ばれる古い都市群があります。実はロシアの建築、芸術、精神文化の源流となったのはこれらの都市。今はのどかな田園風景の中にひっそりと佇んでいますが、爽やかな夏の時期、白亜の教会や静かな農村は溜息のでるほど美しい風景を作り出します。
【草原に浮かぶ白亜の教会】
ボゴリューボボという変わった名前の小さな街の外れで、溜息モノの絶景に出逢うことができます。車道を降りると、すぐそこは風にそよぐ大平原。白樺並木が木漏れ日を落とす中、歩を進めてゆくと遙か彼方から引かれてきたシベリア鉄道の線路が横たわっています。
ポカポカ陽気のもと線路をまたいで野花の咲く草原を歩いてゆくと、今度はゆったりと流れるネルリ川が姿を現して……。その先にあるのが、まるで白鳥のような優雅な姿でスックと立つポクロフ・ナ・ネルリ教会。そよ風に揺れる草原、静かに流れるネルリ川、そして凛とした白亜の教会との美しいコントラストには、思わず溜息を漏らさずにはいられません。
黄金の環の古い都市群には、その他にも中世の趣を残す素晴らしい街があり、のどかな緑の大地に見え隠れする教会は特徴的なタマネギ型ドームを持って、どれもお伽の国のお城のよう。
【いざロシアへ】
お花畑にゆったりと腰を降ろして絵をかいたり読書をしたり、ひとたびこの美しく牧歌的な風景を味わえば、ロシアのイメージが一新してしまうでしょう。近年、黄金の環とサンクトペテルブルグやモスクワを組み合わせたツアーも人気です。初夏を迎えたロシア、溜息モノの絶景を訪ねていざ北の地へ。
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