間もなくブロードウェイでリバイバル上演される舞台劇「エレファント・マン」で主演を務める米俳優のブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)が、同作の映画版を観たことが役者を志すきっかけになったと明かしている。
「エレファント・マン」は病気による奇形な容姿ゆえ、人間性や知性を軽視された実在の人物、ジョセフ・メリック(Joseph Merrick)をモデルにした作品となっている。
ブラッドリーは1980年にジョン・ハート(John Hurt)が主演した同作の映画版が、自分の心に火を付けたことを今でもはっきり覚えているという。
「デヴィッド・リンチ(David Lynch)監督のあの映画を観て僕は俳優になりたいと思ったんだ」と、ブラッドリーは米TV番組「Today」で語っている。
「その後、もともと戯曲であることを知って、大学院の論文のテーマとして取り上げたよ」と続け、演劇とのこの出会いが彼の意欲をさらに高めたという。
2012年に米マサチューセッツ州で開催されたウィリアムズタウン・シアター・フェスティバルで、同作が上演された時にも一度主役のエレファント・マンを演じたことがあるブラッドリー。
今回の上演の共演者である女優のパトリシア・クラークソン(Patricia Clarkson)は、彼のエレファント・マンは「かなりドキドキするもの」だと語っている。
「皆に愛されるブラッドリーが演じるジョセフを見るのは、ものすごく感慨深い経験よ。主人公の生涯の旅はすごく面白くて、それと同時にとてつもなく悲痛なものなの」とパトリシアは語っている。
ブラッドリーは役作りに関して、「一呼吸して始めて、後は流れに身を任せるって感じだよ」と話している。
「人間であることが作品のテーマだ」と、共演者のアレッサンドロ・ニヴォラ(Alessandro Nivola)は付け加えた。
「ジョセフという男は外見がひどく損なわれ、動物のような見た目だったせいで一生涯動物のように扱われてしまったんだ。」
ブロードウェイ版「エレファント・マン」は、米現地時間11月7日から上演が予定されている。
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