今や連絡には欠かせないツールとなったアプリ「LINE」。とても便利で、老若男女、世代を問わず幅広く重宝されています。
しかし、連絡手段が楽になったからといって、男女の心の距離も縮まったかというと、なんとも言えません。
便利でいつでもメッセージが送れるという手軽さが、「相手に伝わる文書を作成する」という能力を衰えさせて、かえってディスコミュニケーションを産む可能性だって有り得るのです。
今回は、「男性が返信したくなくなる女性からのLINE」について、考えていきたいと思います。
送る側と受け取る側で、こんなに捉え方が違うのかと、きっと驚くことでしょう。
スタンプのみの返信
男「明日の映画を調べてみたんだけど、面白そうなものがやってなさそうだから、動物園にしよう。ネットでチケットを予約しておいたよ」
女「OK!」(スタンプ)
みなさんはこんなやりとりをやっていないだろうか?
男性がいろいろ考えてLINEを送ってきてくれたのに、それに対する返信が「OK!」みたいなスタンプのみ……。
実はこれ、男性はものすごく悲しい気持ちになります。
ものすごくオーバーに解釈すると「お前にはテキストを打つ価値は無い、スタンプで十分だよ!ギャハハ!」とも捉えられるからです。
ある程度仲良くなったり、付き合って気心の知れる仲だったら問題ないのですが、これからの可能性がある関係性の場合、スタンプとセットでテキストも返してあげた方が無難です。
途切れ途切れのLINE
女「あのさあ」
女「私思ったんだけど」
女「明日は雨だよね」
このように、ひとつの文書を複数個にも分けてLINEを送っていませんか?
意外と無意識にやっているのかもしれませんが、このLINEを受け取った側では何が行われているかを想像してみていただきたい。
スマホがなる→ポケットから出す→「あのさあ」→ポケットにしまう→またスマホが鳴る→ポケットから出す→「私思ったんだけど」→ポケットにしまう……。
「何回やらせんだ!?」「言いたいことはまとめてから送ってくれ!」男性はそんな気持ちでいっぱいになります。
また、男性は最初のLINE「あのさあ」からの2つ目のLINEまでの間が耐えられません。
「何か怒っているのか?」「何か良くないことを言われるんじゃないか?」「だから間をためてるんじゃないか?」など疑心暗鬼に駆られてしまいます。
なので、LINEで伝えたいことはなるべくまとめて送ってあげたほうが、圧倒的に伝わります。
またこっちから連絡するね
男「今日はありがとう。楽しかったよ。」
女「こちらこそありがとう。」
男「今度また飲みに行こう。いつごろ行けそう?」
女「うん。またこっちから連絡するね」
このやりとりを見て、どう思うだろうか?
コミュニケーション能力に長けている女性、男性経験が豊富な女性なら簡単にわかると思います。
この女性が送った最後のLINE「またこっちから連絡するね」は、お別れの言葉と等しいのです。
つまり、「こっちから連絡するまで、お前からは連絡してくるな」ということです。
もうこの男性に会うことは無いと決意し、意図的に使いこなしているならば、まったく問題ないですが、本当に次また会うつもりでこのセリフを使っていたのだとしたら、自ら関係性をフィニッシュに持って行っています。
ある程度の場数を踏んでいる男性ならば「これは振られたな……」と、理解します。
往々にして、男性はせっかちで先を急ぎがちなのは間違いありませんが、焦らして、駆け引きに持っていこうとしているのならば、「しばらく忙しいから予定が見えたら連絡する」「また誘ってほしいな!」など、もうちょっと違う言葉を使うべきなのです。
さいごに
古来、人間は文字に自分の気持ちを書き連ね、それを手紙というかたちで相手に伝えてきました。
しかし、手紙は一度送ったらキャンセルができないからこそ、書くのも一苦労。試行錯誤してなんとか自分の気持ちを文字と紙に託したわけです。
ところがLINEはいくらでも送り放題で、24時間以内なら送信後の削除も可能。
なので、直感的にメッセージを送ってしまって、意図せずに相手を怒らせたり、傷つけたりなんてことにもなってしまうのです。
しかし逆に考えると、ちょっとでもメッセージを受け取った側の気持ちを考える意識があって、LINEのメッセージを巧みにコントロールすることができれば、気になる男性とより近づくなんてことも可能かもしれませんよ。
すべての道具は使い方次第なのです。
(吉田ヨシヲ/ライター)