令和の時代にもなって、「彼と早くゴールインしたい」と言っている女性が多いことに驚いています。
結婚をフルマラソンのゴールか何かと勘違いしているようですが、それは違います。
結婚はむしろフルマラソンのスタートです。しかも離婚するか、死別するまでは終わらないエンドレスのマラソンです。
ここを間違えると、結婚できたとしてもほぼ間違いなく不幸になります。
結婚がゴールだったのはかなり昔の話
日本にはかつて世界No1の時代がありました。いわゆるバブルの時代です。
東京の土地の値段だけでアメリカ全土が買えた、と言うぐらい、ものすごく景気のよかった時代です。
その時代は、定年まだ働くことが理想であり、いい企業に入りさえすれば、勝手に給料が上がって行く時代でした。
ですから、女性の結婚観もそこにひも付き、いかに若いうちに優秀な人と結婚し家庭に入ることができるか、がものすごく重要な要素だったのです。
結婚がゴールの時代はとっくに終わりました
その時代は確かに、それが「ゴール」だったかもしれません。しかし、そんな時代はとっくに終わってしまいました。
それがゴールだと信じて結婚した当時の20代の人たちの多くは、2018年現在、旦那が減給されてしまい、パートに出たりしなければ食べて行くことすらできません。
「ゴールインしたい」と思っている人たちは一体何をもって、結婚がゴールだと思っているのでしょうか?
婚活は就職活動にとてもよく似ている
不幸な就活あるある
大学3年生になると、周囲の人間が就活を始めるため、自分も何となく就活を始める。
行きたくもない企業説明会に顔を出し、たいして熱もこもらないエントリーシートを書かされ、思ってもないようなことを口にする面接の練習をする。
なぜって?「内定」を取らないといけないから。
そうやって就職した先で一体どれだけの人が、「この会社最高!!ずっとこの会社で働きたい!」と思い続けられているのでしょうか?
不幸な婚活あるある
28歳ともなると、周囲の人間が結婚式をあげるため、自分も何となく婚活を始める。
行きたくもない婚活パーティーに顔を出し、たいして熱もこもらないプロフィールを作成し、異性に好かれるためのモテテクを勉強する。
なぜって?「結婚」をしておかないといけないから。
そうやって結婚した先で一体どれだけの人が、「この人最高!ずっとこの人と一緒にいる!」と思い続けられているのでしょうか?
結婚は恋愛のゴールではなく、夫婦のスタート
仕事では「自分の理想とする姿から逆算して、いま何をすべきか?」を考えられるのに、結婚となると「自分の理想とする姿から逆算して、いま何をすべきか?」を考えなくなるのはどうしてなのでしょうか?
結婚は恋愛の延長線上の最終地点にあるものではありません。
それまでの恋愛がどれだけうまくいっていようと、「夫婦」に関しては独身の人は全員ど素人なのです。
ですから結婚をゴールに設定している限り、夫婦としてのスタートがきれないのです。
夫婦としてのスタートがきれなければ、その結婚は遅かれ早かれ不幸なものになっていくのは当然のことです。
これが、結婚がゴールだと思っている人は結婚で不幸になる、の法則です。
(川口美樹/ライター)