「年々増えるシミが気になる」
「紫外線を浴びると肌にどんな影響がある?」
「夏本番に向けて、本格的な紫外線対策をしたい」
このような疑問や悩みをかかえていませんか? 紫外線が強い時期になり、本格的な紫外線対策が必要になってきましたね。
今回は、紫外線が肌に与える影響や紫外線対策について、薬剤師がご紹介します。
1.大人女子の大敵! 紫外線が肌に与える影響とは?
紫外線を浴びると、肌にどのような影響があるのでしょうか? 以下で詳しくご紹介します。
1-1.シミ・シワが増える
紫外線を浴びると、シミやシワが生じやすくなります。紫外線などの刺激を受けると、肌を守ろうとして「メラニン」という色素が集まるのです。
また、紫外線のなかの「UV-A」は肌の真皮にまで到達し、コラーゲンやエラスチンを壊してシワやたるみの原因になります。
1-2.乾燥肌になる
紫外線は乾燥肌を引き起こす原因のひとつでもあります。なぜなら、紫外線は肌のバリア機能にダメージを与えるからです。
肌のバリア機能が低下すると、肌の水分を保持できなくなり、乾燥肌になってしまいます。
1-3.肌が老化する
紫外線を浴びると「光老化」と呼ばれる肌の老化が起こります。
紫外線のなかのUV-Aは、肌の弾力やハリを保っているコラーゲンやエラスチンを壊すので、シワやたるみの原因になってしまいます。
2.意外と知らない。美肌を守る正しい紫外線対策
では、紫外線によるシミやシワを防ぐためには、どのような対策が効果的なのでしょうか。紫外線から肌を守るために、生活に取り入れやすい習慣を3つご紹介します。
2-1.TPOに合わせて日焼け止めを選ぶ
紫外線から肌を守るためには、TPOに合わせた日焼け止めを使用しましょう。
たとえば通勤・通学などの日常使いなら、SPFは10〜30程度、PAは++程度の日焼け止めが適しています。
一方、炎天下でのレジャーや海では、SPFは30〜50程度、PAは+++程度の日焼け止めがおすすめです。
2-2.日焼け止めは2〜3時間おきに塗り直す
日焼け止めは一度塗るだけではなく、2〜3時間おきに塗り直すことが大切です。SPFの値がどれだけ大きい日焼け止めでも、汗で流れるとUVカット効果が落ちてしまいます。
2-3.抗酸化作用のある食材を摂る
紫外線対策のために、抗酸化作用のある食材を摂ることもおすすめです。紫外線を浴びると「活性酸素」が発生し、肌の老化が起こりやすくなります。
肌の老化を防ぐために、抗酸化作用のあるビタミンCを多く含むトマトや、β-カロテンを多く含む緑黄色野菜などを摂りましょう。
3.漢方薬で内側からも徹底対策!
紫外線によって引き起こされるシミやくすみには、漢方薬の活用もおすすめです。
シミは血流が悪くなることで、全身に栄養が運ばれず、ターンオーバーが乱れることが原因と考えられています。また、水分の巡りが悪くなると、老廃物が排出されず、肌の潤いにも影響を与えるのです。
紫外線によるシミやくすみの改善に使われる漢方薬としては、血(けつ)を補って血流量を増やしたり、滞った血の流れや水分の循環を改善したりする作用がある生薬を含んだものが選ばれます。
血流や水分の循環が改善されると、肌の調子が良くなるばかりか、疲れにくく、ストレスに強いからだも手に入れることができます。
ここでは、紫外線対策に用いられる漢方薬を2種類紹介します。
〈紫外線対策におすすめの漢方薬〉
・桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん):滞った血の巡りを良くして瘀血(おけつ)を改善します。比較的体力があり、肩こりや足の冷えなどがある方におすすめです(※1)。
・温清飲 (うんせいいん):滞った血の巡りを良くして瘀血を改善します。皮膚の色つやが悪く、のぼせや月経痛などの症状がある方におすすめです(※2)。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへのダメージを与えることもあります。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。
4.紫外線から肌を守り、思いっきり夏を楽しみましょう
毎日強い日差しが続くと、紫外線による肌ダメージが心配ですよね。紫外線を浴びると、シミやシワの原因になったり、肌の乾燥や老化を引き起こします。
紫外線から肌を守るためには、室内・室外などのシーンに合わせて日焼け止めを選び、何度も塗り直すことが大切です。紫外線から肌を守り、思いっきり夏を楽しみましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸加よく苡仁エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9254
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ温清飲エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9176
<この記事を書いた人>
薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。