「夏の紫外線や冷房による肌ダメージが気になる」
「夏を乗り越えたはずなのになんだか肌の調子がよくない」
「乾燥の季節に入る前に肌の調子を回復させたい」
このような悩みをかかえていませんか?
夏の紫外線や冷房などによるダメージの影響で、秋は肌の不調を感じやすい季節です。そこで今回は、秋のスキンケア方法について、薬剤師がご紹介します。
1 秋のスキンケアは、肌老化の分かれ道
秋は、夏の冷房や紫外線、過剰な汗などのダメージによって肌老化が進みやすい状態です。そのため、秋のスキンケアでは夏のダメージを和らげることが重要なのです。
もし、ケアをせずに冬を迎えると、過乾燥などのトラブルにつながるだけでなく、肌老化の原因となる可能性もあります。
2 秋のスキンケア法:乾燥対策
夏の肌ダメージを取り除き、冬の乾燥ダメージを最小限にするためにも、秋は保湿によるスキンケアをしっかり行うことが大切です。以下に、乾燥対策に効果的な秋のスキンケア方法を3つご紹介します。
2-1 セラミド化粧水を使う
肌の保湿に力を入れたい場合は、セラミド化粧水を使いましょう。
「セラミド」とは、もともと肌にも存在する高保湿成分です。セラミドは肌の水分を保持する力にすぐれているため、肌が乾燥しにくくなります。
2-2 乳液やクリームをたっぷり使う
化粧水で肌をうるおした後は、乳液やクリームをたっぷり使って肌の水分をキープしましょう。オイリー肌の方は抵抗があるかもしれませんが、油分で肌にフタをしないと、水分を守るために皮脂が過剰にでてしまいます。
クリームの適量は、塗った後にティッシュペーパーがペタッとくっつくくらいが目安です。
2-3 しっかり水分補給する
肌の乾燥を緩和するためには、しっかりと水分補給することも欠かせません。一度にたくさんの量を飲むのではなく、1日2Lを目安に少しずつ飲みましょう。
3 秋のスキンケア法:紫外線対策
以下に、紫外線対策に効果的な秋のスキンケア方法を3つご紹介します。
3-1 日焼け止めクリームを忘れずに塗る
夏に比べて日差しが弱まる秋でも、紫外線は降り注いでいます。
室内にいるときでも窓ガラス越しに紫外線を浴びることがあるので、日焼け止めクリームは欠かさず塗るようにしましょう。
3-2 角質ケアをする
夏に浴びた紫外線によって肌にダメージが蓄積され、肌のターンオーバーが乱れて古い角質とともにメラニンが肌にたまりやすくなります。
角質がたまった肌には、化粧水や美容液が浸透しにくいのです。毎日の洗顔やピーリングでしっかりケアして、ダメージを残さないようにしましょう。
3-3 さつまいもやかぼちゃを食べる
秋の味覚でもあるさつまいもやかぼちゃには、美肌作りに役立つビタミン(B、C、Eなど)やミネラルが豊富に含まれています。
日焼け止めクリームや角質ケアに加えて、普段の食事からも美肌ケアを行いましょう。
4 漢方薬による内側からのケアもおすすめ
夏の肌ダメージを緩和して美肌に近づくためは、からだの内側から働きかける漢方薬の活用もおすすめです。
漢方では、乾燥肌や紫外線のダメージを、「血流や水分の循環をよくして、肌に栄養をいきわたらせる」「肌の新陳代謝をよくして毒素を出す」「皮膚の乾燥から生じるかゆみや炎症を改善する」「消化・吸収機能を改善して栄養を肌まで届ける」ことで改善していきます。
からだの血流や水分の循環が改善すると、乾燥肌やシミ対策だけではなく、頭痛や冷え、疲れやすさなどのさまざまな不調を同時に改善することが可能です。
ここでは、美肌を目指したい方におすすめの漢方薬を2種類紹介します。
<美肌を目指したい方におすすめの漢方薬>
・桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん):血(けつ)を補い、巡りをよくすることで肌に栄養を届け、シミ、にきびにも働きかけます。比較的体力があり、肩こりやめまいなどがある方におすすめです(※1)。
・当帰飲子(とうきいんし):血と気を補うことで、肌に栄養と潤いを与え、肌の乾燥を緩和し、かゆみや湿疹にも働きかけます。冷え症の方におすすめです(※2)。
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへダメージを与えてしまうこともあります。
しかし、どの漢方薬が合っているのかを自分で見極めることは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。
5 夏の肌ダメージをリセットし、ツヤ肌美人を目指そう!
夏に受けた紫外線や冷房などによるダメージの影響で、秋は肌の不調を感じやすい季節です。
水分補給による乾燥対策や、日焼け止めクリームといった紫外線対策に加えて、からだの内側から働きかける漢方薬の活用もおすすめです。
夏の肌ダメージをリセットし、ツヤ肌美人を目指しましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸加よく苡仁エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9254
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰飲子エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8938
<この記事を書いた人>
薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。