「からだが冷えると肩こりがつらくなる」
「肩こり解消したいけど、運動やストレッチは面倒」
「肩こりを根本的に解消できる方法を知りたい」
このような悩みをかかえていませんか?
実は、冬は肩こりが悪化しやすい時期だといわれています。普段から肩こりに悩まされている方は、冬になるとさらに悪化し、頭痛や吐き気、めまいにまで発展することも。
そこで今回は、冬に肩こりが悪化する理由や対処法について薬剤師がご紹介します。
1 どうして肩がこるの?
肩がこる原因は、首や肩の筋肉がこわばり、血行が悪くなることです。重い頭や腕を支えることで肩周りの筋肉が緊張し、疲労物質がたまってコリやだるさなどを引き起こすのです。
肩こりは、長時間同じ姿勢をとっていたり、運動不足やストレスによって筋肉が緊張したりすることでも引き起こされます。
2 冬に肩こりが悪化する原因
冬に肩こりが悪化しやすい原因には、寒さによる筋肉の血行不良が挙げられます。肩まわりの血流が悪くなることで酸素や栄養分が行き渡りにくく、疲労物質がたまってコリやだるさなどを感じるのです。
3 冬の肩こりはこれで解決! 運動なしのセルフケア方法
冬に悪化しがちなつらい肩こり。ここでは、運動なしでできる肩こりの簡単なセルフケア方法を3つご紹介します。
3-1 湯船につかる
お風呂に入るときは、シャワーだけでなく、湯船につかってからだを温めるといいでしょう。血流がよくなり、筋肉の緊張をほぐしてだるさや痛みなどを和らげる働きが期待できます。
血行不良による肩こりは、温めることで緩和する場合が多くあります。普段はシャワーですませがちな方も、なるべく湯船にゆっくりと浸かるようにしましょう。
3-2 からだを冷やさない
冷えによる血行不良を防ぐためには、外出時にからだを冷やさないことが大切です。とくに冷えやすい「首・手首・足首」を中心に、マフラーや手袋、靴下などで対策しましょう。
また、冷えからくる肩こりには、腹巻きや貼るカイロなどでおなかを温めて内臓の血液循環を促すことも大切です。結果的にからだの血流が改善され、肩こりがラクになる場合があります。
3-3 前傾姿勢をなるべく避ける
冬の寒さでからだが縮こまると、自然と前傾姿勢になりがちです。前傾姿勢になることで、頭を支えるために肩周りの筋肉に負担がかかり、コリやだるさを感じやすくなってしまいます。
また、普段からパソコンやスマホの画面を見ることが多い方は、前かがみになりやすい傾向も。肩周りの筋肉に負担をかけないよう、目線を高く保ちましょう。
4 冬の肩こり対策には漢方薬もおすすめ!
肩こり解消には、姿勢の改善やからだを温めることが大切です。また、それらに加えて、漢方薬を使って、肩がこりにくいからだへと根本的に改善していくこともおすすめです。
肩こりの原因としては、冷えや血行不良、過労、ストレス、水分代謝の乱れなどが考えられます。
肩こり改善には、「からだを温めて筋肉をゆるめる」「血流をよくして肩の筋肉をほぐす」「肩の筋肉に栄養や酸素を届けて疲労を軽減する」「自律神経のバランスを整え、ストレスが原因の首や肩のこりを軽減する」「水分の循環をよくして老廃物や疲労物質を排出する」といった働きをもつ漢方薬を選びます。
漢方薬は肩こりを根本から改善するので、冬になると繰り返す肩こりでお悩みの方にもおすすめです。
以下では、肩こりの解消におすすめの漢方薬を2種類ご紹介します。
<肩こりにお悩みの方におすすめの漢方薬>
・葛根湯(かっこんとう):からだを温め、後背部の血流をよくすることで首や背中のコリをほぐします。比較的体力がある方におすすめです(※1)。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):滞った「血(けつ、栄養)」のめぐりを正常化する代表的な漢方薬で、血流をよくして肩こりを改善します。のぼせるのに足が冷える、生理痛がある、しみができやすい方にも用いられます(※2)。
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへのダメージを与えることも。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。初回のお試しプランもあるので、ぜひ活用してみてください。
5 冬の寒さでガチガチな肩の筋肉をほぐそう
冬に悪化しやすい肩こりを解消するには、まずはからだを温めることが大切です。冷えによって血流が悪くならないように、湯船につかったり衣服やカイロなどを使ったりして対策しましょう。
それらの工夫に加えて、専門家が選んだ漢方薬を取り入れることもおすすめですよ。日々の生活を見直し、ガチガチの肩こりから解放されましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7871
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8232
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
- あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=212333e3glam0030