「つらい鼻水や鼻づまりを和らげるセルフケア方法を知りたい」
「花粉症を軽くするには、いつから治療をはじめるべき?」
「早めの花粉症対策で症状が軽くなるって本当?」
このような悩みや疑問をかかえていませんか?
毎年春が近づくと、目のかゆみやくしゃみ、止まらない鼻水に悩まされる方も多いのではないでしょうか。花粉症の症状がひどいと、仕事や日常生活に支障が出てつらいですよね。
そこで今回は、花粉症の治療をはじめる時期や、自分でできる対処法について、薬剤師がご紹介します。
1 花粉症対策はいつからやるべき?
花粉症対策は、症状が出る前からはじめることが大切です。花粉症は一度症状が出てしまうと、鼻の粘膜が敏感になって症状を感じやすくなってしまうのです。もし、すでに花粉症の症状を感じている場合は、早めの治療をおすすめします。
花粉は冬から飛びはじめて、2月〜4月にピークを迎えるといわれています。本格的に症状が出る前から対策をはじめましょう。
2 つらい症状から解放されたい! 花粉症の対処法とは
花粉症の症状を軽くするためには、アレルギーの原因物質である花粉をなるべく吸いこまないことが大切です。ここでは、自分でできる花粉症対策を3つご紹介します。
2-1 不織布マスクをつける
マスクは、花粉を通しにくい不織布マスクを使用しましょう。ウレタン素材のマスクを使っている方もいるかと思いますが、花粉対策にはより繊維の目が細かい不織布マスクがおすすめです。
また、マスクは自分の顔のサイズに合ったものを使用することが大切です。マスクの中に花粉が入らないよう、鼻の部分がしっかり顔にフィットするものを使いましょう。
2-2 雨上がりの外出には注意する
雨上がりは、花粉の飛散量が増える傾向にあるので注意が必要です。雨が降っているときは花粉が地面に落ちることで一時的に花粉の飛散量が減りますが、雨が上がると地面にたまった花粉が巻き上げられてしまいます。
不要不急であれば、雨上がりの外出は控えたほうが無難でしょう。
2-3 スベスベした素材の服を着る
花粉が服にたくさんつくと、目のかゆみや鼻水といったアレルギー症状を引き起こしやすくなってしまいます。とくに、ウール素材でできた服には花粉がたまりやすいので、なるべくスベスベした素材(綿かポリエステルなど)の服を着るようにしましょう。
3 花粉症対策には漢方薬もおすすめ!
つらい花粉症の症状を抑えるためには、なるべく花粉に触れたり吸い込んだりする機会を減らすことのほかに、漢方薬の活用もおすすめです。
花粉症は、花粉と体内のIgE抗体が結合し、神経や血管を刺激することで生じます。また、胃腸機能の低下や水分代謝の乱れ、冷えや季節の変動による免疫機能の低下も原因のひとつです。
花粉症対策に用いられる漢方薬には、
・鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を主に抑える
・花粉症などのアレルギー体質を根本から改善する
といった2種類の役割があります。
花粉症改善には、鼻水やくしゃみなどの症状を抑える作用に加え、根本から改善するために
・からだを温めて体内の巡りをよくする
・水分の循環をよくしてアレルゲンや老廃物を排出する
・血流を改善して鼻粘膜の機能を回復させる
・消化・吸収機能をよくして免疫力や抵抗力を高める
などの作用がある漢方薬を選びます。
漢方薬の目的は、今起きている不調を抑えながら根本的に体質を改善することなので、つらい花粉症の症状で悩む方にも適しているでしょう。
ここでは、花粉症に悩む方におすすめの漢方薬を2種類紹介します。
<花粉症の症状緩和におすすめの漢方薬>
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう):水のような鼻水やアレルギー性の鼻炎に悩んでいる方におすすめの漢方薬です。冷えた水分を温め、循環を整えることにより、鼻水やくしゃみなどの症状を改善します(※1)。
・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい):花粉症による鼻水や鼻づまり、鼻の炎症などに悩んでいる方におすすめの漢方薬です。通常、鼻づまりや副鼻腔炎(蓄膿症)、慢性鼻炎の治療に用いられます(※2)。
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の症状や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用を招く可能性もあります。
しかし、どの漢方薬が適しているのかを自分自身で見極めることは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。
4 早めの対策で花粉症に悩まされない春を過ごそう
花粉症のつらい症状を和らげるには、症状が出る前の早めの対策が必要です。なるべく花粉に触れたり吸い込んだりしない工夫のほかにも、根本的に花粉症の症状が出にくいからだを目指せる漢方薬の活用もおすすめです。
早めの対策を心がけて、花粉症に悩まされない春を過ごしましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ小青竜湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8384
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ葛根湯加川きゅう辛夷エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7872
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
- あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=212333e3glam0032