「長時間のデスクワークで腰が痛い」
「腰の痛みで身動きがとりにくい」
「仕事中も痛みで集中できない」
このような悩みをかかえていませんか?
全身を支えている腰が痛むと、仕事や家事をこなすのもやっとですよね。ベッドから起き上がるのがつらかったり、顔を洗いたいのに前かがみの体勢がきつかったりする方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、女性に腰痛が起こりやすい原因や、対処法について薬剤師がご紹介します。
1 女性が腰痛になりやすい原因とは?
ここでは、女性が腰痛になりやすい原因を3つご紹介します。
1-1 男性と比べて筋肉量が少ない
女性は、男性ホルモンであるテストステロンが少ないため、鍛えても筋肉がつきにくい傾向にあります。背骨や腰周りの筋肉が少ないと、腰に負荷がかかって痛みを感じやすいのです。
1-2 冷えやすい
女性は筋肉の量が男性と比べて少ないため、体内で熱を作り出す力が弱く、冷えやすい傾向にあります。からだが冷えると、血流が悪くなることで疲労物質がたまり、腰痛を引き起こすことがあります。
1-3 かかとの高い靴を履くことが多い
女性はハイヒールのようなかかとの高い靴を履くことが多く、からだのバランスを維持するために無理な体勢をとりがちです。つま先立ちしている状態では、背中や腰回りの筋肉に負荷がかかって腰痛を引き起こす場合があります。
腰痛に悩んでいる方は、スニーカーや、かかとの低い靴をなるべく選びましょう。
2 なんとかしたい!つらい腰痛の対処法
腰痛が続くと、仕事や家事、日常生活などに支障が出てつらいですよね。ここでは、腰痛の対処法を3つご紹介します。
2-1 お家でできる簡単ストレッチをする
同じ姿勢を長時間とることで腰が痛くなる場合は、腰のストレッチがおすすめです。適切なストレッチをすると血流がよくなり、筋肉の柔軟性が上がって腰の負担軽減につながります。
<簡単ストレッチの方法>
体育座りをしたら、背中を丸めて後ろにごろんと転がり、元の姿勢に戻る動作を10回程度繰り返します。腰の筋肉が伸び、腹筋の強化にもつながります。(※1)
ただし、重度の腰痛が長期間続いている、ストレッチで腰痛が悪化したといった場合はストレッチを避けて、早めに整形外科といった医療機関で診察を受けましょう。
2-2 足を組まない
足を組む習慣があると骨盤や背骨のゆがみにつながり、腰痛を引き起こすリスクが高まります。日常的によく足を組んでしまう方は、上げているほうのお尻の下をタオルで埋めることで、からだの傾きを緩和できます。
2-3 同じ姿勢を長時間とらない
長時間同じ姿勢を続けると、腰に負荷がかかりやすく、腰痛の原因となる場合があります。やむをえず同じ姿勢が続く場合は、定期的に立ち上がったり、腰を前後左右に動かしたりして、血流をよくすることが大切です。
3 腰痛対策には漢方薬もおすすめ!
腰痛対策には、腰に負担がかからない体勢を取ることや、定期的なストレッチで腰周りの血行をよくすることが大切です。加えて、腰痛の根本的な改善を目指せる漢方薬の活用もおすすめです。
女性はもともと筋肉量が少ないうえに、血行不良や冷え、ストレス、加齢や体力の低下、悪い姿勢などが原因となり、腰や背中の筋肉が緊張して硬くなることで、神経が刺激され腰痛が生じると考えられています。
腰痛に効く漢方薬には「急性の腰痛に効くもの」「慢性の痛みに効果が期待できるもの」などがあります。
腰痛改善には、鎮痛作用で急性の痛みを和らげるだけでなく、以下のような働きをもつ漢方薬を選び根本改善を目指します。
・血流をよくして痛みやしびれを改善する
・からだを温めて筋肉をゆるめる
・加齢による体力の衰えを補い痛みを和らげる
・全身に栄養を届け、関節や筋肉の機能を回復する
・自律神経を整えて心因性の痛みを和らげる
不調の改善だけでなく、根本的な体質改善を目的としている漢方薬は、自然由来の成分がからだに優しく働くため、毎日飲むだけで症状の解決を目指せます。
以下では、腰痛解消におすすめの漢方薬を2種類ご紹介します。
<腰痛にお悩みの方におすすめの漢方薬>
・疎経活血湯(そけいかっけつとう):腰痛、筋肉痛、関節痛、神経痛に効果があり、とくに下半身の痛みやしびれに用いられます。血液循環を改善し、余分な水分を取って痛みやしびれを除きます。(※2)
・五積散(ごしゃくさん):「血」の巡りをよくし、のぼせて足冷えがある方の腰痛や神経痛、関節痛などに用いられます。冷え症や更年期障害にも効果が認められています。(※3)
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへのダメージを与えることも。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。初回のお試しプランもあるので、ぜひ活用してみてください。
4 腰痛を解消し、毎日を軽やかに過ごそう
腰痛は、ほとんどの場合が原因不明だとされていますが、女性特有の腰痛は、筋肉が少ないことや冷えなどからきていることも少なくありません。簡単なストレッチで血流を改善しつつ筋肉をつけたり、湯船につかってからだを温めたりして対策しましょう。
それらの工夫に加えて、専門家が選んだ漢方薬を取り入れることもおすすめです。もし、日常生活に大きな支障をきたすような腰痛が続いていたり、徐々に悪化していたりする場合は、我慢せずに医療機関に相談してみてくださいね。
参考文献
(※1)東京医科歯科大学 保健体育学分野 デスクワークにおける腰痛対策
https://www.tmd.ac.jp/files/topics/40471_ext_04_0.pdf
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ疎経活血湯エキス顆粒(医療用))」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9184
(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8232
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)