「背中に小さなニキビができやすく、触るとザラザラしている」
「茶色いニキビ跡が背中にたくさん残っている」
「背中が開いた服を着られるように、夏までに背中をきれいにしたい」
このような悩みをかかえていませんか?
背中がニキビだらけだと、気分が下がるだけでなく、夏のファッションもなかなか楽しめませんよね。
そこで今回は、背中ニキビができる原因や対処法について、薬剤師がご紹介します。
1. 背中にニキビができやすい原因とは?
そもそも、どうして背中にはニキビができやすいのでしょうか。ここでは、その原因を3つご紹介します。
1-1. 皮脂腺の過剰分泌
背中は、からだのほかの部位に比べて皮脂腺が多く集まっています。そのため、皮脂分泌が多くなり、毛穴が詰まってニキビができやすいのです。
脂質や糖質の多い食事ばかり摂っていると、皮脂が過剰に分泌されやすいので注意しましょう。
1-2. 角質が厚くなりやすい
背中は衣服との摩擦が起きやすいため角質が厚くなり、毛穴が塞がって皮脂が詰まりやすい傾向にあります。
入浴時に背中をゴシゴシこすることも角質を厚くする原因となるため、なるべく刺激を与えないようにしましょう。
1-3. カビによる炎症が起こる
背中に数ミリ程度の赤くて小さいポツポツがある場合、「マラセチア」という真菌(カビ)によって「マラセチア毛包炎」になっている可能性があります。
マラセチア毛包炎はニキビではないため、市販のニキビの薬では治りません。治療するには皮膚科を受診する必要があります。
2 背中が開いた服を着たい!背中ニキビの対処法
背中に広がる悩ましいニキビは、正しく対処をすれば夏までにきれいになるかもしれません。ここでは、背中ニキビの対処法を3つご紹介します。
2-1. 入浴時はからだの上部から洗う
入浴時、髪の毛を最後に洗っていませんか?
背中にシャンプーやリンスなどが残って毛穴が詰まらないように、入浴時はからだの上部(髪や顔)から洗いましょう。
お風呂から上がる際も、背中にすすぎ残しがないように、念のためしっかりシャワーで流しましょう。
2-2. 十分に保湿する
肌が乾燥すると、肌の潤いを守ろうとして皮脂が過剰に分泌され、ニキビができやすくなってしまいます。
顔だけでなく、背中の保湿もしっかりと行いましょう。ボディクリームを塗るだけでなく、化粧水を塗ることで保湿効果が高まります。
2-3. 油分の多い食べ物を避ける
「からだは食べたものでできる」といわれるように、背中ニキビにも普段の食生活が影響している可能性があります。
ニキビの中身は皮脂や古い角質です。このため、ニキビができやすい方は、皮脂の材料となる油分の多い食事を過剰に摂っている可能性があります。
ケーキや菓子パン、揚げ物など、油分の多い食事はなるべく控えるようにしましょう。
3. 背中ニキビには漢方薬もおすすめ!
背中ニキビを減らすためには、保湿を徹底したり、油分の多い食事を控えたりすることに加えて、ニキビができにくいからだを目指せる漢方薬の活用もひとつの方法です。
背中ニキビができる原因には、皮脂が出やすいことや、角質が厚くなって毛穴が塞がりやすいことなどが挙げられます。
背中ニキビを治すためには、
・過剰な皮脂分泌を調節する
・肌の新陳代謝をよくして毒素を出す
・ホルモンバランスの乱れを整える
・自律神経を整えてストレスが原因のニキビを改善する
といった働きをもつ漢方薬を選択します。
漢方薬を活用してからだの内側から働きかけることで、肌に栄養や潤いを届けて透き通ったきれいな肌を目指せるでしょう。
ここでは、背中ニキビの解消に用いられる漢方薬を2種類ご紹介します。
<背中ニキビにお悩みの方におすすめの漢方薬>
・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう):体力中程度の方で、じゅくじゅくしたニキビがある方に向いている漢方薬です。たまっている水分や熱を発散させて、肌を正常な状態へと導く働きがあります。(※1)
・清上防風湯(せいじょうぼうふうとう):体力中程度以上で、赤いニキビがある方に向いている漢方薬です。からだの熱を冷まし、皮膚の炎症によるかゆみや痛みを改善する働きがあります。(※2)
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じてしまう可能性もあります。
ただ、どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。
4. 夏までにきれいな背中を目指そう
「今年の夏こそは、背中が開いたおしゃれな服を着こなしたい!」と意気込む方も多いのではないでしょうか?
背中ニキビは茶色い跡になって残りやすいので、できないように予防することが大切です。毛穴が詰まらないように背中を清潔にしたり、保湿を徹底したりすることに加えて、ニキビができにくい体質を目指したい方は、専門家のもとでの漢方薬の活用もおすすめです。
背中ニキビが気になる方は、今回ご紹介した対策方法をぜひ試してみてくださいね。
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ十味敗毒湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7874
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ清上防風湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9182
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)