GLAM Editorial

2023.07.12(Wed)

背中に激痛が走ったら「ぎっくり背中」かも?原因や自分でできる対処法を解説

 

「急に背中に激痛が走って身動きがとれない」

「息をするだけで背中が痛む」

「大きな動きはしていないのに突然痛くなった」

 

このような経験はありませんか?

上記のような症状は「ぎっくり背中」によるものかもしれません。

 

つらい痛みを繰り返さないためには、ぎっくり背中を引き起こす原因を理解し、正しく対処することが大切です。

 

そこで今回は、ぎっくり背中になる原因や、対処法について薬剤師が紹介します。

 

1. ぎっくり背中とは?

「ぎっくり背中」とは疾患名ではなく俗称であり、背中の筋肉や筋膜が破れて炎症を起こしている状態のことをいいます。

 

痛みの強さは場合によってさまざまですが、痛みで身動きがとれず、呼吸だけでも痛む場合もあります。

 

痛みは何の前触れもなく生じるケースがほとんどであり、通常は発症してから3日〜1週間程度で痛みが治まることが多い症状です。

 

2. ぎっくり背中の原因

ここでは、ぎっくり背中を引き起こす原因を3つ紹介します。

 

2-1. 急な動作

ぎっくり背中は、凝り固まった筋肉が急に引き伸ばされたときや、急に筋肉に力が加わったときに発生しやすいことが特徴です。

 

布団から起き上がる瞬間や、下を向いたときなどのふとした動作で背中に急激な痛みが走ります。

 

2-2. 筋肉の凝り

長時間のデスクワークや家事などで慢性的な筋肉の凝りがある方は、ぎっくり背中を繰り返し生じやすい傾向にあります。

 

凝り固まった筋肉は柔軟性が乏しいため、急に動かしたり力を入れたりすると筋繊維や筋膜が裂けて激しい痛みが生じるのです。

 

2-3. 運動不足

運動不足によって筋肉が固くなっている場合も、ぎっくり背中を引き起こす原因となります。

 

運動不足で柔軟性を失った筋肉は急な動きに耐えきれず、少しの力で傷ついてしまうのです。

 

日頃から運動不足を感じている方は、定期的に肩回しのストレッチをして、肩や肩甲骨周りの柔軟性を保つようにしましょう。

 

3. ぎっくり背中になったらどうしたらいいの?セルフケア方法を紹介

いざぎっくり背中になってしまった場合、症状を早く和らげるにはどうしたらいいのでしょうか。

 

適切な対処をしないと、痛みがより悪化してしまうこともあります。

 

ここでは、ぎっくり背中のセルフケア方法を2つ紹介します。

3-1. 患部を冷やす

ぎっくり背中の発症直後は、筋肉の炎症を鎮めるために患部をしっかり冷やしましょう。

 

氷のうやタオルを巻いた保冷剤を患部に当てたり、冷湿布を貼ったりすることがおすすめです。

 

3-2. 横向きに寝て安静にする

発症直後は、背中の筋肉の炎症を悪化させないように、横向きに寝て安静にすることが大切です。

 

横向きの体勢で軽く背中を丸めて休むと、仰向けよりも背中に負担がかかりにくいのでおすすめです。痛みが出てから3日程度はなるべく安静に過ごしましょう。

 

4. ぎっくり背中には漢方薬もおすすめ!

ぎっくり背中になってしまったら、患部を冷やして炎症を抑えたり、背中に負担がかからない体勢をとったりすることが大切です。加えて、根本的な改善を目指せる漢方薬の活用もおすすめですよ。

 

ぎっくり背中を引き起こす主な原因には、急な動作や筋肉の凝り、運動不足などが考えられます。

 

ぎっくり背中の症状を改善するには、鎮痛作用で急性の痛みを和らげるだけでなく、以下のような働きをもつ漢方薬を選び根本改善を目指します。

・血流をよくして痛みを改善する

・からだを温めて筋肉をゆるめる

・加齢による衰えを補い痛みを和らげる

・全身に栄養を届け、関節や筋肉の機能を回復する

 

不調の改善だけでなく、根本的な体質改善を目的としている漢方薬は、自然由来の成分がからだに優しく働くため、毎日飲むだけで症状の解決を目指せます。

 

以下では、ぎっくり背中に悩む方におすすめの漢方薬を2種類紹介します。

 

<ぎっくり背中の症状にお悩みの方におすすめの漢方薬>

 

・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):からだの栄養を補い、筋肉の緊張を和らげることで、急な筋肉の痙攣を鎮めて筋肉の痛みに働きかけます。また、芍薬甘草湯はこむら返りに加えて、腰痛や腹痛などあらゆる痙攣性の痛みにも使用されます。(※1)

 

・疎経活血湯(そけいかっけつとう):不足しているからだの栄養を補い、冷えている部分を温めることで、筋肉の痛みや麻痺、しびれを和らげます。関節痛や神経痛、腰痛、筋肉痛がある方におすすめです。(※2)

 

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じてしまうことも。

 

ただ、どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

 

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。初回のお試しプランもあるので、ぜひ活用してみてください。

 

 

あんしん漢方

 

 

5. 筋肉の柔軟性を保ってぎっくり背中を防ごう

背中に突然走る急激な痛みは、ぎっくり背中によるものかもしれません。

痛みの主な原因は、凝り固まった筋肉を急に動かすことによる筋肉や筋膜の損傷です。

デスクワークや家事で長時間同じ姿勢でいることが多い方は、肩周りのストレッチをしたり、運動習慣をつけたりして筋肉の柔軟性を保ちましょう。

 

それらに加えて、ぎっくり背中になりにくい体質を目指したい方には専門家の指導もとでの漢方薬の活用もおすすめです。

もしぎっくり背中になってしまった際は、本記事で紹介した対処法を試してみてくださいね。

 

 

 

参考文献

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒(医療用)」

https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8892

 

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ疎経活血湯エキス顆粒(医療用)」

https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9184

 

 

 

<この記事を書いた人>

 

 

あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
あんしん漢方(オンラインAI漢方)

 

 

 

 

 

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