「秋になると、ついつい食べ過ぎてしまう……」
「夏の疲れが残っていて、からだが重い……」
このような秋の不調で悩んでいる場合、食事を変えてみませんか。
今回は、薬膳アドバイザーの山形ゆかりさんに、食欲の秋を満喫しながら、からだも心もデトックスできる食材&レシピを教えていただきました。
1. デトックスとは
デトックスとは、からだの老廃物を流して体外に排出することで、心身の不調の改善を試みる健康法の一種です。
老廃物は便・尿・汗・毛髪・爪などから排出されますが、そのように余分なものを排出することは、ダイエットにも効果があるとされています。
1-1. 秋のデトックスの注意点は?
秋にデトックスを行う際には、夏よりも空気が乾燥していることに注意する必要があります。
空気が乾燥すると、呼吸をする肺に負荷がかかり、肺が疲れることでからだ全体に負担がかかってしまいます。
また、涼しくなってきたことで夏に蓄積した疲労が出てきて、体調を崩してしまうことも多いでしょう。
そのため、秋のデトックスは決して無理をせず、からだに優しいものを取り入れていくことを意識しましょう。
2. デトックスができる秋の薬膳レシピは?
ここでは、デトックスにも役立つ秋の旬の食材を使った薬膳レシピを2つ紹介していきます。
2-1. 根菜のごま和え
根菜のごま和えは、血液をサラサラにして便秘を解消する効果があります。
材料(2人分)
れんこん:2~3cm
ごぼう:1/4本
にんじん:1/6本
だし汁:300ml(A)
酒:大さじ1 1/2(A)
みりん:小さじ2(A)
薄口しょうゆ:大さじ1(A)
ごま(白・黒):各大さじ1 1/2
みりん:小さじ1(B)
砂糖・しょうゆ・ねりごま:各大さじ1/2(B)
作り方
(1) れんこんは薄切りにして酢水につけ、ごぼうはささがきにしてアク抜きをする。
(2) にんじんは皮をむいて1cm幅の短冊切りにする。
(3) 鍋に(1)(2)(A)を入れ、中火で7〜8分煮る。
(4) ごまをフライパンに入れ、香ばしい香りがたってくるまで弱火で煎り、すり鉢で軽くする。
(5) すり鉢に(B)を入れて混ぜる。
(6) (5)に(3)を加えて和えてできあがり。
薬膳効果
れんこんは血液を浄化し、にんじんは胃腸を丈夫にしてくれます。
ごぼうは水分の滞りをとってむくみを解消するだけではなく、食物繊維が豊富で便通を改善してくれるため、美肌効果も期待できます。
2-2. さといもと生姜のスープ
からだを温め、むくみや痰などを解消してくれるスープです。
材料(2人分)
さといも:6個
生姜:1片
水:400ml
コンソメ顆粒:大さじ1/2
レモン果汁:少々
塩コショウ:お好み
作り方
(1) さといもは600Wの電子レンジで約5分加熱し、熱い状態のまま布巾などを使って皮をむき、生姜は皮をむいて薄くスライスする。
(2) 鍋に水とコンソメ顆粒を入れ、沸騰させる。
(3) (1)を鍋に入れ、5分程度煮る。
(4) 仕上げにレモン果汁と塩コショウをお好みで入れ、できあがり。
薬膳効果
さといもは胃の働きを正常化させ、水分代謝をよくすることから、むくみや痰の解消によいとされています。生姜と一緒に食べることで冷えの解消にもつながります。
3. 秋のデトックスには漢方もおすすめ!
デトックスには、漢方薬の服用もおすすめです。
料理をする時間がとれない方や、食事は好きなものを食べたい方でも、漢方薬は飲むだけなので気軽にはじめられます。
デトックスしたい場合には、次の働きのある生薬を含む漢方薬から選びます。
・余分な水分や老廃物を排出する
・便通をよくして老廃物を排出する
・精神を安定させ、過食を防ぐ
<デトックスにおすすめの漢方薬>
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):代謝を促すことで、老廃物の排出を促す漢方薬です。脂質代謝機能を改善するので、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。
・大柴胡湯(だいさいことう):気持ちを落ち着けてストレスによる過食を落ち着かせます。また、便通をよくして余分な脂肪やからだの老廃物を排出します。
このように、SNSで「ダイエット漢方」と呼ばれるように、デトックスへの効果が期待できる漢方薬は数種類あります。
ただし、自分の体質や現在の状態に合った漢方薬を適切に選ばないと、効果が得られないだけではなく副作用に悩まされる恐れもあります。
そのため、漢方薬を服用する際には、オンラインで専門家の指導が受けられる「あんしん漢方」のサービスがおすすめです。
自分に合った漢方を気軽に服用できるので、試してみてください。
4. 秋にしっかりデトックスして冬に備えましょう!
秋は気候もよくなり活動しやすくなるので、夏の疲れを癒して冬に備える最適な季節です。
一方、疲れが出やすく空気が乾燥する時期でもあるので、無理をしてはいけません。
秋のデトックスは薬膳レシピなどを活用して、からだをいたわりながら行うのがおすすめです。
食欲の秋でもダイエットをしながら、食事を楽しんでいきましょう!
参考URL
レシピ:『マンガでわかる はじめての和食薬膳』武鈴子著
防風通聖散
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8883
大柴胡湯
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7877
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘル-youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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