「食事制限をしているはずなのに痩せない」
「最近、肌や髪が傷んでいる気がする」
このような悩みは、新陳代謝が低下していることが原因かもしれません。
冬に新陳代謝をアップさせるためにはどうすればいいのか、薬剤師の山形ゆかりさんに聞いてみました。
1. 新陳代謝とは? 基礎代謝との違いも解説!
「新陳代謝」とは、どういったものなのでしょうか。
よく聞く「基礎代謝」との違いも含めて解説していきます。
1-1. 新陳代謝とは
新陳代謝とは、新しい細胞が作られて古い細胞が排出されるという一連のサイクルのことをいいます。
古い皮膚が角質となって剥がれ落ちて新しい皮膚ができたり、髪の毛が生え変わったりするターンオーバーも新陳代謝の一種です。
加齢によって新陳代謝が低下することで肌や髪が乾燥し、からだ全体が衰えていきます。
新陳代謝はストレッチをしたり水分を摂ったり、毎日湯船に浸かったりすることでアップするので、普段から意識していくようにしましょう。
1-2. 基礎代謝との違いは?
基礎代謝とは、生命を維持するために必要な最小限のエネルギーのことをいいます。
呼吸をしたり体温を一定に保ったりするためにもエネルギーが使われていますが、これが基礎代謝です。
すなわち、この基礎代謝を高めることで、座っているだけでも消費されるカロリーの量が増え、痩せやすいからだになっていきます。
基礎代謝は筋肉量を増やすことで高まります。スクワットや腹筋を行い、大きな筋肉を増やすことで痩せやすいからだを作ることができるでしょう。
2. 冬に新陳代謝が低下する理由は? デメリットも解説!
冬に新陳代謝が低下する理由や、そのデメリットを解説していきます。
2-1. 冬に新陳代謝が低下する理由
冬は外気温が下がるため、体温が下がらないようにエネルギーを燃やして体温を維持すると同時に、血流を調整することによって体温を奪われないようにします。
このように血流を減らして体温を奪われないようにすることで、とくに手足の指先といった末端部の血流が悪くなります。
血流が悪くなることで、からだの末端部分に栄養が届かなくなり、新陳代謝も低下するのです。
2-2. 新陳代謝が低下するデメリット1:肌や髪の老化が進む
新陳代謝が低下すると、肌のターンオーバーや髪の毛周期(もうしゅうき)が乱れて、新しい細胞が作られなくなり、古い細胞が残ってしまいます。
その結果、肌は角質層の間を埋めている保湿成分が作られにくくなり、肌のバリア機能が低下し、乾燥してしまいます。
髪も十分に栄養が行きわたらなくなることで新しい髪が作られなくなり、髪の毛が乾燥していくのです。
2-3. 新陳代謝が低下するデメリット2:太りやすくなる
新陳代謝が悪くなることで、太りやすい体質になる可能性もあります。
新陳代謝の低下によって新しい細胞が産出されなくなると、からだを動かすエネルギーも低下し、運動不足につながるでしょう。
また、からだにたまった老廃物を排出する働きも低下するため、からだに老廃物がたまり太りやすくなってしまいます。
筋肉量を増やして基礎代謝を高めると痩せやすいからだ作りができますが、それと同時に新陳代謝を高めることで、太りづらいからだを作ることができるのです。
3. 新陳代謝を高めるためには漢方薬がおすすめ!
加齢によって低下する新陳代謝ですが、からだを温め、血流を改善することで新陳代謝の活性化が期待できます。
そのためにはストレッチしたり入浴したりする方法がありますが、継続した運動や入浴時間の確保は難しいですよね。
漢方薬は、「からだを温める」「血行をよくする」といった働きで新陳代謝を高める手助けをすることができます。
漢方薬なら症状や体質に合うものを飲むだけなので、手軽に続けられておすすめです。
<血行の改善におすすめの漢方薬>
・真武湯(しんぶとう):からだを温め水の巡りをよくして新陳代謝を高め、冷えを改善します。(※1)
・八味地黄丸(はちみじおうがん):加齢により衰えたからだの生理機能(とくに生殖器系、泌尿器系の機能)を高めて、冷えや血流をよくします。(※2)
ただ、自分の年齢・体質・症状に応じて最適な漢方薬を選ぶのは難しいですよね。
そういう場合は、「あんしん漢方」のサービスを検討してください。
薬剤師がAIによって最適な漢方を提案してくれるので、専門知識がない方でも安心して漢方薬を服用できますよ。
4. 新陳代謝を高めて若々しいからだを作ろう!
加齢とともに徐々にからだの機能は衰えますが、運動や入浴の習慣をつけることで血行をよくし、新陳代謝を高め、からだを若々しく保つことも可能です。
「もうこの年齢になったら仕方ない」なんて諦めず、若々しい見た目を維持するためにも、健康のためにも、新陳代謝を高めていきましょう。
参考URL
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ真武湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8237
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ八味地黄丸エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7876
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)