GLAM Editorial

2024.03.18(Mon)

【薬剤師監修】春に眠くなる理由は?睡眠トラブルの原因と解決法を解説


春になると、いつも通り寝ていても昼に眠くなるという方は多いのではないでしょうか。
睡眠トラブルが起きる原因や、解決法を解説します。

1. 春に眠くなる理由

春に眠くなる主な理由を3つ紹介します。

1-1. 寒暖差

春は寒暖差により、自律神経が乱れて睡眠が浅くなることがあるようです。
春は、一年のなかでも寒暖差が激しく、自律神経のバランスが崩れやすいといわれています。

 

自律神経とは、活動モードのときに優位になる交感神経と、リラックスモードのときに優位になる副交感神経からなる神経です。そのバランスが崩れることで、夜にうまく眠れなくなったり、昼に眠くなったりするようです。

 

1-2. アレルギー症状

花粉や黄砂、PM2.5といったアレルギー症状を引き起こす物質の影響で、くしゃみや鼻水が止まらず寝苦しくなることもあります。また、アレルギー症状が出ると薬を服用する方も多いですよね。

 

アレルギー症状を抑える「抗ヒスタミン薬」は、ヒスタミン受容体をブロックするため、眠気や鈍脳(どんのう)といった副作用が起きることもあります。この副作用によって、日中も強い眠気に襲われてしまうことがあるのです。

 

1-3. 環境変化によるストレス

春は人事異動や転勤によって、今までの環境が大きく変わることもある季節です。
このようなストレスは交感神経を活性化させ、睡眠の質を低下させることもあります。


これにより、夜に眠れず日中に眠くなってしまう方もいるでしょう。

 

2. 春の不眠を改善するには?

春の環境変化によってぐっすり眠れない状況を改善する方法を紹介します。

2-1. アレルギー対策

アレルギー症状を抑えることで、不眠の改善が期待できます。外出時はツルツルした素材の服を着て、帰宅前にアレルギー物質を払い落し、室内へのアレルギー物質の持ち込みを防ぎましょう。マスクやメガネの着用も効果的です。また、前述の抗ヒスタミン薬のなかには、眠くなりづらい成分が配合されたものもあります。ドラッグストアや薬局で薬剤師に相談してみてくださいね。

 

2-2. 自律神経を整える

寒暖差による疲労や、新しい環境へのストレスで不眠になっている場合は、自律神経のバランスを整えることが大切です。
朝の光を浴びたり、休憩時間に筋トレやストレッチをしたりして、自律神経を整えましょう。

 

また、寝る前にぬるめのお風呂に入ることも効果的です。就寝予定時刻の1.5時間ほど前に、39~40度のお湯に入りましょう。これにより、一度深部体温が上がり、寝る前に下がるためぐっすり眠れますよ。

 

3. ぐっすり眠るためには漢方薬の服用も!

なかなか眠れず、日中に眠気に襲われてしまう場合、漢方薬の服用によって不眠症状にアプローチするのもおすすめです。
不眠対策には、「自律神経のバランスを整える」「イライラや興奮を鎮めて寝つきをよくする」「血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く」といった漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。

 

<不眠対策におすすめの漢方薬>

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):からだの余分な熱をとり交感神経の緊張状態を改善して、不眠を改善します。(※1)
・加味帰脾湯(かみきひとう):精神活動を支える心(しん)に栄養を与えることで、精神活動を安定させ不眠や精神不安を改善します。(※2)
・加味逍遙散(かみしょうようさん):自律神経を整えることで、神経のたかぶりや抑うつ状態を改善します。精神を安定させることで、不眠に働きかけます。(※3)

 

上記のような漢方薬の服用により、睡眠の質を高めてぐっすり眠れるようになるでしょう。ただし、漢方薬を選ぶ場合は、自分の体質や不眠の原因に合った最適なものを選ぶことが重要です。
合わない漢方薬を服用すると、効果が出ないだけではなく副作用に悩まされることもあります。

 

自分で最適な漢方薬を見極める自信がない方には「あんしん漢方」のサービス利用がおすすめです。薬剤師がAIを用いて個別に漢方薬を提案してくれるため、安心して服用できますよ。

 

あんしん漢方

 

4. 眠れない原因に合わせて対策しよう!

春になり、外出しやすい気温になったのに眠くて外出できないとがっかりしてしまいますよね。ですが、不眠の原因に合わせた対策をすれば睡眠の質も改善されていくはずです。ぐっすり眠って、日々の生活を活動的に楽しんでくださいね。

 

参考URL
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ黄連解毒湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7938

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ加味帰脾湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9150

(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ加味逍遙散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8230

 

<この記事を書いた人>

 

漢方

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。

 

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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