気力が出ず、仕事や家事や勉強のやる気もなくなる五月病。忙しい時期に思うように動けないと、ストレスもたまりますよね。具体的な症状や原因、セルフチェックする方法や、五月病対策を紹介します。
1. 五月病とは
五月病の症状や原因、自分がかかっているかセルフチェックする方法を紹介します。
1-1. 五月病の症状
五月病は、以下のような自覚症状が出るといわれています。
・やる気が出ず、行動するのがおっくう
・将来に対して悲観的になる
・食欲がない
・腹痛、下痢、吐き気がある
・夜も眠れない
・頭痛やめまいがする
ゴールデンウイークが終わった頃から、このような症状に悩む方が多いといわれています。また、集中力が落ちるため、周りの人からミスが増えたといわれることも多いみたいですよ。
1-2. 五月病の原因
五月病は、新しい環境や人間関係に適応することによるストレスが原因だといわれる状態です。
ストレスを抱えると、眠れなくなったり食事を食べられなくなったりして、自律神経のバランスが崩れます。
そうすると、ますます不眠や食欲不振といった症状が進み、体調が悪くなるのです。
放置しているとうつ病や適応障害に発展する可能性もあるので、五月病だと自覚したら早めに対処しましょう。
1-3. 五月病のセルフチェック項目は?
自分が五月病にかかっているか気になる方は、以下の項目をチェックしてください。
・やる気が出ず、無気力
・不安感があり、憂鬱な気持ちが続いている
・十分に眠れず、疲労感がとれない
・頭が重い
・イライラした気持ちがコントロールできない
・めまいがする
・食欲がない
・人に会いたくない
当てはまる数が多いほど、五月病の症状が悪化しています。
日常生活に支障をきたしているのであれば、精神科や心療内科を早期に受診しましょう。
2. 五月病にならないための対策は?
五月病を予防するためには、以下の2つの対策がおすすめです。
2-1. ストレスケアをする
ストレスがたまると五月病になるリスクが高まるため、普段からストレスケアをしましょう。
たとえば、信頼できる同僚や家族、友達に自分の悩みを話すだけでも効果があります。
人に話すのは抵抗があるという方は、悩みを紙に書きだすだけでも頭の中が整理されるでしょう。
2-2. 自律神経を整える
自律神経のバランスが崩れると、夜に眠れなくなったり、胃腸の働きが弱まって食欲不振になったりします。
五月病にならないためには、忙しくても自律神経を整えることを意識しましょう。
たとえば、38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かると、自律神経のバランスが整うだけではなく、ストレス軽減や疲労回復の効果が期待できます。
寝る2時間ほど前に入浴し、ストレスを解消しながら睡眠の質を高めましょう。
また、脳内物質の「セロトニン」が不足すると、睡眠の質が悪くなったり、気分が落ち込んだりして、五月病にかかりやすくなります。
セロトニンはトリプトファンや炭水化物、ビタミンB6といった栄養素から作られます。
バナナやアーモンドを意識的に摂取してくださいね。
3. 五月病対策には漢方薬の服用もおすすめ
五月病対策には、根本的な体質改善を目指す漢方薬の服用もおすすめです。
漢方薬は自然由来の治療薬として心療内科でも処方されています。
また、心とからだ全体のバランスを整え、自律神経の乱れの改善を得意としているため、五月病に限らずメンタルの不調の改善が期待できるでしょう。
五月病対策には、「気分の落ち込みを改善する」「イライラや神経のたかぶりを鎮める」「血流をよくして自律神経のバランスを整える」「消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする」といった漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
<五月病対策におすすめの漢方薬>
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):やや消化器が弱く、神経がたかぶり、イライラしやすい方におすすめ。神経のたかぶりを抑えて興奮を安定させます。(※1)
・加味逍遙散(かみしょうようさん):不安や不眠、のぼせ感がある方におすすめ。エネルギーを整え血行をよくすることで、不安や気分の落ち込み、イライラを改善します。(※2)
新生活に慣れるために忙しく、入浴方法や食事の見直しをする余裕がないという方も、漢方薬なら飲むだけで効果が期待できるため、気軽に五月病対策ができますよね。
ただし、漢方薬を服用する際には、自分の体質や症状に合ったものを選ぶ必要があります。
そこでおすすめなのが、「あんしん漢方」のサービス。
薬剤師が最新のAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれるので、漢方薬の知識がない方でも安心して利用できますよ。
4. 事前対策で五月病を乗り切ろう!
春はストレスを抱える方が多い時期ですが、事前に対策することで五月病にかからず過ごせるでしょう。
食生活の改善や漢方薬の服用で、五月病にかからず新生活を楽しんでくださいね。
参考URL
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9587
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ加味逍遙散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8230
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)