普段の生活で肩こりに悩まされる方は多いですよね。
もしかしたら、その肩こりは病院に行くべき肩こりかもしれません。
肩こりで病院を受診する目安や、日常的にできるセルフケアを紹介します。
1. 肩こりとは
肩こりの主な原因や症状を解説します。
1-1. 肩こりになる原因
肩こりの原因は、首と肩の周りの筋肉の緊張が長時間続くことです。
首と肩の周りの筋肉は重い頭や腕を支えているため、常に緊張しています。
緊張が長く続くと筋肉に疲労物質がたまり、硬くなります。
これにより、血管が圧迫されて血液の循環が悪くなったり、末梢神経が傷ついたりして、こりや痛みの原因となるのです。
さらに、血行不良によって筋肉に十分な酸素や栄養が行きわたらないことで、ますます筋肉に疲労がたまって硬くなり、肩こりが悪化するでしょう。
・長時間同じ姿勢をとることが多い
・かばんをいつも同じ肩にかける
・長時間冷房の効いた部屋にいて、からだが冷えている
以上のような生活習慣の方は、肩がこりやすいので注意しましょう。
1-2. 肩こりの症状
肩がこると、首のつけ根から肩または背中にかけて、筋肉のこりや痛みを感じるでしょう。
また、頭痛や吐き気といった症状を伴うこともあります。
2. 病院に行った方がいい肩こりとは?
以下のような症状が出た場合、病院を受診しましょう。
2-1. 手足がしびれる
肩こりだけではなく手足のしびれがある場合、整形外科を受診しましょう。
椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍といった他の疾患が原因の可能性があります。
2-2. 視力や歯の噛み合わせが原因
眼鏡やコンタクトの度数が合わないことも肩こりの原因となります。
その場合、血行不良を改善しても肩こりは治らないので眼科を受診しましょう。
また、歯の噛み合わせが悪かったり、虫歯があって片方の歯を酷使したりすることが肩こりの原因となっている場合もあります。
その場合も歯科を受診して治療してくださいね。
3. 肩こりに有効なセルフケア
病院に行く必要がない肩こりに対する、有効なセルフケアを3つ紹介します。
3-1. 血行を促進する
肩こりは、血行不良によって首や肩の筋肉に酸素や栄養が行きわたらないことが原因となって発症します。
そこで、入浴やストレッチによって血行を促進すれば、肩こりが改善できるでしょう。
肩こり改善のためには、38度前後のぬるめのお湯に首までじっくりつかりましょう。
湯上りに45度くらいの熱めのシャワーを肩にかけることで、さらに血行がよくなります。
入浴が難しい場合は、蒸しタオルを肩に置いて血行を促進するのもおすすめですよ。
家事や仕事の合間にストレッチをするのも、肩こり改善に役立ちます。
(1) 手を軽く握って鎖骨のあたりに置き、両ひじを曲げて肩より上にあげる
(2) 5秒かけて息を吐きながら、両ひじをゆっくりと後ろに引く
(3) 肩甲骨を寄せたまま、ひじを下げて脱力する
上記のストレッチを5回繰り返すことで、筋肉の緊張がほぐれて血行がよくなり、肩こりの改善が期待できます。
3-2. 市販薬で対応する
肩こりの痛みは、「ブラジキニン」や「ヒスタミン」という発痛物質が原因です。
また、「プロスタグランジン」といった物質により炎症が起き、さらに痛みが増強することもあります。
「ロキソプロフェンナトリウム」や「フェルビナク」、「インドメタシン」などの消炎鎮痛成分が含まれる湿布剤やゲル、ローションを用いて痛みを緩和しましょう。
3-3. 漢方薬の服用もおすすめ
肩こりの原因にアプローチする漢方薬を用いることでも、肩こりのつらさを緩和できます。
漢方薬の服用で体質の改善を目指し、肩がこりづらいからだを作りましょう。
肩こり対策には「からだを温め、筋肉のこりをほぐす」「血行を改善して、筋肉に酸素や栄養を届ける」「水分の循環をよくして老廃物や疲労物質を排出する」といったはたらきの漢方薬を選びます。
<肩こり対策におすすめの漢方薬>
・葛根湯(かっこんとう):からだを温め、後背部の血流をよくすることで、肩のこりをほぐします。(※1)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):体内の血液のめぐりをよくすることで、血行不良を改善し、肩こりを軽減します。(※2)
このような漢方薬を服用することで、肩こりの痛みが軽減されるでしょう。
また、普段から服用することで、血行不良が改善し、肩こりが起きづらくなる効果も期待できます。
ただし、漢方薬を服用する際には自身の体質に合うものを選ばないと、効果が出ないだけではなく、思わぬ副作用に悩まされる可能性があります。
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4. 肩こりはからだの内側から改善しよう!
悩む方も多い肩こりですが、放置すると日常生活に支障をきたすこともありますよね。
肩がこったと感じたら、早めにセルフケアをして肩こりを解消しましょう!
参考URL
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7871
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8232
<この記事を書いた人>