GLAM Editorial

2024.12.20(Fri)

【味覚診断】しょっぱいものが食べたいのは〇〇不足の危険信号

 

ご飯をおなかいっぱい食べたはずなのに、どうしてもしょっぱいものが食べたくなることってありますよね。そのように満腹感とは関係なく特定の味のものが食べたくなるのは、からだが「とある栄養素」を欲しているからかもしれません。

 

今回の記事ではしょっぱいものが無性に食べたくなった場合、からだに起きていると考えられる現象や、それらを放置するリスクを紹介します。

1. しょっぱいものが食べたい!その理由は…

しょっぱいものが食べたいと感じるとき、考えられる主な理由を2つ紹介します。

1-1. ミネラル不足

しょっぱい味付けのものが食べたくなったときは、ミネラル不足の可能性があります。たとえば、運動の後にしょっぱいものが食べたくなるのは、汗によって体内のミネラルが体外に出てしまうからです。普段からしょっぱいものが食べたくなりがちな人は、汗をかいていなくてもミネラル不足なのかもしれません。

1-2. ストレスがたまっている

ストレスがたまっている人も、しょっぱいものが食べたくなるようです。ストレスがたまると「副腎」という腎臓の上に位置する小さな臓器の機能が弱ります。この副腎を回復させるためにはミネラルやビタミンが必要です。

2. ミネラル不足のリスクと効率的な摂取方法

ミネラルが不足すると、からだに悪影響があらわれます。ミネラル不足のリスクと、主なミネラルの推奨摂取量、そしてミネラルの効率的な摂取方法を紹介します。

2-1. ミネラル不足のリスク

ミネラルが不足すると、貧血やめまい、脱力感、高血圧、動脈硬化、不整脈といった症状があらわれます。その他、16種類のミネラルごとに異なる症状があらわれることがあります。

 

たとえば、カルシウムが不足すると骨や歯が弱くなったり、動脈硬化のリスクが高まったりするでしょう。カリウム不足は高血圧や動脈硬化、鉄不足は貧血や集中力の低下、亜鉛不足は味覚障害や脱毛症の原因となります。とくに、カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛は不足しやすいミネラルなので注意が必要です。

 

一方、過剰に摂取することで高血圧や動脈硬化のリスクが高まるなど、からだに悪影響を及ぼすミネラルもあります。ミネラルを摂取する際は、年齢や性別に応じた推奨摂取量を意識してくださいね。

2-2. 主なミネラルの推奨摂取量

30代の男女の主なミネラルの1日の推奨摂取量は以下の通りです。

 

・カルシウム→男性:750~2,500mg、女性:650~2,500mg

・カリウム→男性:900~2,500mg、女性:900~2,000mg

・鉄→男性:7.5mg、女性:6.5mg(生理中の場合は10.5mg)

・亜鉛→男性:11mg、女性:8mg

・マグネシウム→男性:370mg、女性:290mg

 

また、食塩の場合は男性で7.5g未満、女性で6.5g未満が推奨摂取量です。このように、推奨摂取量はミネラルの種類によって大きく異なります。それぞれのミネラルの推奨摂取量を知り、献立を決める際の参考にしてください。

2-3. ミネラルを効率的に摂取する方法

ミネラルは基本的に食品から摂取し、食品だけでは不足する場合にサプリメントで補うのがおすすめです。ミネラルは他の栄養素と一緒に摂ることで吸収率が高まるため、サプリメントを服用する際は食後に服用しましょう。ただし、カルシウムとマグネシウムは消化不良や胃もたれの原因となるため、食前の摂取がおすすめです。

 

食べ合わせによって吸収率が高まるので、カルシウムはビタミンと一緒に、カルシウムや亜鉛はクエン酸と一緒に、鉄は銅と一緒に摂るのがおすすめ。献立を考えるときは、このような食べ合わせも意識してくださいね。

3. 生活習慣病を防ぐ2つの秘策

前述の通り、ミネラルが不足した場合も過剰に摂取した場合も生活習慣病のリスクが高まります。生活習慣病を防ぐための2つの秘策をチェックしましょう。

3-1. 生活習慣の改善

生活習慣病は、栄養バランスの偏りだけではなく運動不足や喫煙、過度な飲酒が原因となって引き起こされる病気です。とくに、以下の項目に当てはまる数が多いほど生活習慣病のリスクは高まるといわれています。

 

・お酒やたばこが多い
・運動習慣がない
・睡眠不足
・炭水化物や脂っこいものをよく食べる
・間食が多い
・1日の歩数は7,000歩以下のことが多い

 

上記の項目に当てはまる人は、生活習慣の改善に取り組みましょう。毎年健康診断を受けることもおすすめです。

3-2. 漢方薬の服用

生活習慣病の改善に取り組もうと思っても、仕事や趣味などで忙しくて栄養バランスのとれた食事やダイエットの継続は難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。そういう場合は、漢方薬の服用もおすすめです。漢方薬は症状の改善だけではなく、生活習慣病になりにくい体質へ根本からの改善を目指すことができます。

 

<高血圧対策におすすめの漢方薬>

・七物降下湯(しちもつこうかとう):血圧を降下させることで、高血圧に伴うのぼせや肩こり、耳鳴りなどの症状を改善します。(※1)

 

<肥満対策におすすめの漢方薬>

・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):脂肪代謝を高め、ため込んだ余分な脂肪を燃焼し肥満症を改善します。(※2)

 

ただし、漢方薬は自分の体質に合うものを選んだり、他の薬との飲み合わせを考えたりする必要があり、自分で最適なものを選ぶのは難しいでしょう。そこでおすすめなのが、「あんしん漢方」のサービス。薬剤師が最適な漢方薬を提案してくれるので、誰でも安心して服用できますよ。

 

あんしん漢方

4. 無性に何かが食べたいときは、からだからの合図かも?

急に特定の味付けのものが食べたくなった場合は、自分自身のからだに特定の栄養素が不足している可能性があります。しょっぱい食べ物がほしくなったときはしょっぱいものを食べるだけではなく、普段の生活習慣を見直す契機にしてくださいね。

参考URL
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ七物降下湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8539

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8883

 

<この記事の監修者>

 

漢方

 

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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