
25歳の私は、最近になって初めてホストクラブという世界に足を踏み入れました。
最初は興味本位というか、「一度くらい行ってみたい」という軽い気持ちでした。
もともと恋愛経験が少ないこともあって、少し刺激が欲しかったのかもしれません。
最初の頃は、対応してくれたホストもどこか他人行儀で、「こんなものか」と思いながらも、話をしているうちに楽しくなって、通う回数が増えていったのです。
急接近のきっかけはアフター
2回目に行ったとき、そのホストの彼からアフターに誘われました。
お酒を飲みながら、プライベートな話を少しずつ打ち明け合ううちに、「こんなに踏み込んだ話をしてくれるんだ」と驚きました。
3回目はちょうどクリスマスイブというタイミングで、思いがけないプレゼントをもらい、「あれ、これって私に特別な好意があるのかな?」と意識するように。
彼には、私に遠距離の彼氏がいることや、4月から転職して別の場所に引っ越す予定があることをあらかじめ伝えていました。
だからこそ、彼と深い仲になることはないと思っていたのですが……。
衝撃の「付き合って欲しい」告白
それから何度か通い、8回目の来店でアフターをした帰り道のことです。
彼はまっすぐ私の目を見つめて、「付き合って欲しい」とはっきり言ってきました。
最初は冗談かと思いましたが、どうやら本気のようなのです。
しかし、そこには大きな違和感がありました。
彼は現在“内勤兼プレイヤー”という立場だけれど、4月からは内勤オンリーになるらしく、「人生がかかっているからこそ、本気で君に残って欲しいんだ」と言うのです。
「遠距離の彼氏がいるなら困るよね」「ホストとお客さんという関係だから戸惑うかもしれないけど……」とも。
果たしてこれは本当に彼の本音なのか、それともホストとしての一つの営業手法に過ぎないのか――私には見分けがつきません。
揺れる気持ち、迫る決断
私は、引っ越し先も就職先もすでに決まっていて、そう簡単に変更できる状況ではありません。
遠距離の彼氏との関係も、もしかしたら将来を考えているくらいには大切な存在……。
なのに、ホストの彼は「それでも残って欲しい」と言ってくる。
たった数回の会話とプレゼントで、私の心が揺らいでいるのも事実です。
なぜなら、今まで感じたことのない“私自身を大事にしてくれる雰囲気”が、彼の言葉や態度から伝わってくるから。
けれど、ホストの世界は“お客様を喜ばせる”のが仕事。
すべてが計算づくで行われている可能性も考えずにはいられません。
本当の愛情か、単なる営業か
「付き合って欲しい」という言葉は、普通の恋愛関係であれば純粋に喜ぶべきでしょう。
でも、私は彼の背景や職業を考えると、素直に喜べないでいます。
ホストクラブにお金を落としてくれる“大切なお客さん”だからこそ、私を繋ぎとめるために告白しているのかもしれない……。
この先、彼の言葉を信じて「うん、付き合う」と言ったとしても、結局私は4月から遠くへ行く予定。
遠距離恋愛の彼氏がいる状況で、ホストの彼とも恋愛関係になるなんて、現実的にはかなり難しい話です。
もし本当の愛情を注いでくれているのだとしても、距離や時間の壁を乗り越えられるのか不安で仕方ありません。