「せっかく新年度が始まるのに、最近集中力が下がっている」なんて感じたことはないでしょうか。集中力が低下する原因は、ストレスや忙しさ、この季節ならではの寒暖差疲労など多岐にわたります。 これらの原因によって下がった集中力を回復させたり、何かと感じがちなストレスへの耐性を上げたりするためには「マインドフルネス」がおすすめ。マインドフルネスのやり方や効果、注意点などを薬剤師が解説します。
1. 初心者でも安心!マインドフルネス瞑想の2つのステップ
マインドフルネス瞑想は、誰でも簡単に始められます。初心者の人でもできる2つのステップを紹介します。
1-1. 落ち着ける環境を作る
マインドフルネス瞑想は、集中できる環境で行うことが重要です。余計な雑音のない落ち着ける環境を作ってください。スマホやPC、アラームのように通知が来るものは近くに置かないことが理想的です。 そのうえで、以下の姿勢をとってください。
(1) 頭が天井から糸で引っ張られているイメージで、背筋を伸ばして楽な姿勢で座る
(2) 肩の力を抜いて軽く目を閉じる これでマインドフルネス瞑想を始める準備が整います。
1-2. 呼吸に集中する
マインドフルネス瞑想では、呼吸に集中することが大切です。 以下の方法で呼吸を行ってください。
(1) 鼻から大きく息を吸い、おなかを膨らませる
(2) ゆっくりと鼻から息を吐き出し、おなかを凹ませる 5分程度を目安に、毎日2回行うのがおすすめ。
呼吸に集中して、雑念を振り払いましょう。ありのままの自分を受け入れ、ネガティブなことが思い浮かんでも「そんなこともある」と客観的に受け止めてくださいね。
2. マインドフルネス瞑想の効果と注意点
マインドフルネス瞑想によって期待できる4つの効果と、行う際に覚えておきたい2つの注意点を紹介します。
2-1. 【効果】集中力アップ
マインドフルネス瞑想を行うことで、集中力がアップする効果が期待できます。瞑想中に呼吸もしくは浮かんできた考えに集中することが、マインドフルネス瞑想のコツ。そのため、普段の生活でも自然と集中力が高まり、仕事や学業の生産性が高まるといわれています。
2-2. 【効果】気分のリフレッシュ
マインドフルネス瞑想中は、普段の生活のようにさまざまな心配をしないように努めます。そのため、何か心配事を抱えている人もマインドフルネス瞑想を通して気持ちが落ち着き、気分がリフレッシュするでしょう。
2-3. 【効果】睡眠の質の向上
マインドフルネス瞑想では呼吸や身体感覚に集中するため、自律神経が安定します。それにより心身のバランスが整いやすくなり、リラックス効果が生まれて睡眠の質が向上するでしょう。
2-4. 【効果】ストレス耐性アップ
ストレスの根源となる期待や不安は、「あのときの行動は失敗だった」「明日からどうなるんだろう」という過去や未来への思いです。マインドフルネス瞑想では、ネガティブなことを客観的に受け止める思考の癖をつけるため、心の余裕が生まれやすくなります。その結果、ストレスへの耐性が上がるでしょう。
2-5. 【注意点】行う時間帯
マインドフルネス瞑想は、呼吸に集中することが大切です。慣れないうちは雑音のある昼間は避け、静かな朝や夜の時間帯に行うのがおすすめです。また、熱いお風呂に入浴した直後は体温が高く交感神経が優位になっていて集中しにくいといわれています。夜にマインドフルネス瞑想を行う場合は、入浴直後の時間帯を避けて落ち着ける時間帯を選んでくださいね。
2-6. 【注意点】雑念への対応
呼吸に集中することで、雑念や不安から注意を逸らすのがマインドフルネス瞑想です。ただし、雑念を思い浮かべないことを意識して無理に深く呼吸をすると、かえって緊張が生じる可能性があります。雑念が浮かんでも否定せず「そんなときもある」と受け入れるようにしてくださいね。
3. マインドフルネス瞑想以外に集中力をアップさせる方法
マインドフルネス瞑想を行うことで集中力やストレス耐性をアップさせ、心の余裕が生まれます。一方、「からだを動かさないのは性に合わない」「1回5分とはいえ、時間の確保が難しい」と感じる人もいるでしょう。 マインドフルネス瞑想以外に集中力をアップさせる3つの方法を紹介します。
3-1. 食後の運動
からだを動かすことが好きな人におすすめなのは、食後の運動。食後に軽い運動をすることで、血糖値の上昇を抑えて血糖値スパイクによる食後の眠気を防止してくれます。食事から摂取した糖が脂肪になることを防ぐため、ダイエット効果も期待できるでしょう。 ただし、食後に激しい運動をすると消化活動を妨げるので注意が必要です。ウォーキングや軽いジョギングのような有酸素運動にしてくださいね。
3-2. デジタルデトックス
デジタルデトックスとは、スマホやPCから距離を置くことです。スマホやPCに長く触れると知らないうちにストレスや疲労がたまったり、肩こりや睡眠不足の原因になったりします。普段からスマホやPCを触る機会が多い人は「今から30分は触らない」など決めて、デジタルデトックスをしてみてください。それにより脳疲労やストレスが軽減され、集中力や創造性が高まるといわれていますよ。
3-3. 食事内容の見直し・漢方薬の服用
集中力を高めるためには、食事内容の見直しもおすすめです。たとえば、ブドウ糖を多く含むバナナやブドウをデザートにしたり、ラムネをおやつに食べたりするといいでしょう。
ブドウ糖からエネルギーを産出する際に欠かせないビタミンB1は豚肉やうなぎに多く含まれているので、意識的に摂ってくださいね。 食生活の改善が難しい場合には、飲むだけで効果が期待できる漢方薬の服用もおすすめです。
神経の高ぶりを鎮め、リラックス効果が期待できる「抑肝散(よくかんさん)」や、胃腸の働きを高め、栄養をいきわたらせて脳の疲労を軽減する「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」などがおすすめですよ。 ただし、漢方薬は体質との相性を見ながら服用することが重要です。
手軽に自分に合う漢方薬を試したい人は「あんしん漢方」サービスの利用がおすすめ。薬剤師がAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれるので、誰でも安心して服用できますよ。
4. マインドフルネス瞑想で心身を健やかに!
手軽に行えるマインドフルネス瞑想は、気分転換や集中力アップにおすすめの方法です。今まで試したことがない人も、新年度を機に始めてみてください。
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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