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恋愛経験ゼロの私
「私って、そんなに魅力がないのでしょうか?」
36歳、塾講師の私は、これまで一度も恋愛が成就したことがありません。
好きになった人にはことごとく振られ、相手からアプローチを受けたこともゼロです。
高望みはしていないつもりです。
大卒以上で安定した職に就き、平均的な年収があれば十分だと考えていました。
それなのに、なぜか“選ばれない”のです。
周囲の女性は次々と恋愛し、結婚していきます。
「女性が男性を選ぶ側」と言われることもありますが、私にはその機会すらありません。
「私のスペックが低すぎるのか?」そんな疑問が膨らんでいきました。
友人の何気ない一言
そんなある日、大学時代からの友人・美咲(仮名)と久しぶりに会いました。
彼女は結婚し、二人の子どもがいます。
楽しく話していたとき、美咲の何気ない一言が私をドキッとさせました。
「ねえ、〇〇(私)って、好きな人と話すとき、ちょっと壁を作っちゃうところない?」
「壁?」私は聞き返しました。
「うん。遠慮がちというか、相手に興味を持っている感じが伝わらないというか……」
確かに私は、好きな人の前では緊張してしまうタイプです。
「迷惑かもしれない」「私なんかがアプローチしても無駄」と思ってしまい、うまく話せません。
自分では“誠実さ”だと思っていた態度が、相手からすると“興味がない”ように見えていたのかもしれません。
振られ続けた理由
美咲の言葉が気になり、過去に振られた男性とのやり取りを振り返ると、ある共通点が見えてきました。
・会話の中で自分を卑下しがち
・相手を褒めることが少ない
・好意を伝えるのが苦手
例えば、共通の趣味で意気投合した男性との会話。
私は「私なんてつまらないし……」とネガティブな発言ばかりしていました。
彼にしてみれば、「この子は一緒にいても楽しくないのかも」と思ったかもしれません。
別の男性には「すごいですね」とだけ伝え、本当は「尊敬します」と言いたかったのに、言葉にできませんでした。
こうして振り返るうちに、私は「恋愛がうまくいかなかった理由」を理解しました。
気づいた私が選んだ道
それから私は、自分の考え方を変えることにしました。
・自分を卑下せず、会話を楽しむ
・素直に「すごい」「尊敬します」と伝える
・好意を自然に表現する
すると、少しずつ男性との関係が変わっていきました。
「〇〇さんって、意外と話しやすいですね」と言われることが増えました。
私は無意識のうちに“恋愛に臆病”になっていたのです。
恋愛で大切なのは、完璧なスペックではなく、自分を受け入れ、素直に気持ちを伝えることだと気づきました。
そして今、新しい恋に向けて、一歩を踏み出しています。