GLAM Editorial

2025.03.22(Sat)

10年前に絶縁した娘から突然の連絡──“結婚式に来てほしい”と言われた母の本音

10年前に絶縁した娘から突然の連絡──結婚式に来てほしいと言われた母の本音

あの日から、娘とは他人のように生きてきた

娘と最後に会ったのは、10年前。


あの頃、私たちは何を話してもぶつかるばかりで、ついには「もう顔も見たくない」と言われ、家を出て行かれました。


育て方を間違えたのか、それとも私の価値観を押しつけすぎたのか。


何がきっかけだったかさえ、もうはっきり思い出せません。


ただ、あのとき娘の目にはっきりと「拒絶」が映っていたことだけは、今も忘れられません。


突然届いた“娘の名前”からのメッセージ

10年という歳月は、気持ちを少しずつ諦めに変えていきました。


「きっとこのまま会うことはないんだろう」と思っていたある日、スマホに通知が届きました。


見慣れた名前。娘からのLINEでした。


「お母さん、元気ですか?突然でごめんなさい。結婚することになりました。よかったら、式に来てほしいです。」


その一文を読んだ瞬間、心臓がドクンと高鳴りました。


怒りも、喜びも、戸惑いも、すべてが一気に押し寄せてきて、涙が止まりませんでした。


「今さら?」という気持ちと、「会いたい」という思い

正直、最初に浮かんだ感情は“怒り”でした。


10年間、誕生日も、正月も、一切の連絡なし。


私がどんな思いで過ごしてきたかも知らずに、「結婚式に来てほしい」なんて、あまりにも勝手すぎる。


けれど、読み返すうちに、心の奥に眠っていた“母としての気持ち”がじわじわと顔を出しました。


娘の晴れの日。


私の知らない10年を過ごして、きっと悩んだ末に連絡をくれたんだろうと考えると、「会いたい」「祝ってあげたい」と思う自分も確かにいるのです。


私はどうすべきか?

10年の空白を、一日の式で埋めることはできないかもしれません。


それでも、娘が“母にいてほしい”と願ってくれたことを、私は受け止めたい気持ちもあります。


ただ、再会したことで、また同じように傷つくことになるのではという怖さもあります。


私は、彼女の母として、どんな顔で式に出ればいいのでしょうか。


娘に届くか分からないけど

今、私は返信を書くかどうか、何度もスマホを開いては閉じています。


10年前には言えなかった「ごめんね」も、「会いたい」も、喉の奥に詰まったままです。


もし、あなたが私の立場だったら、どうしますか?


この複雑な気持ちを、誰かに聞いてほしくて──今、私はこうして言葉にしています。

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