
「フィードバックをください」
「上司からのフィードバックが厳しかった」
そんなふうに、学校やバイト、職場などで「フィードバック」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
なんとなく「意見をもらうことかな?」という印象はあるけれど、実はもう少し広い意味があるこの言葉。
今回は、「フィードバック」の意味と、状況に応じた日本語での言いかえ方を考えてみましょう。
フィードバックとは? 意味をひもとく
「フィードバック(feedback)」は、もともと機械工学や生物学の分野で使われていた専門用語で、「結果をもとに、もとの仕組みを調整すること」という意味がありました。
それが転じて、今では人の行動や成果に対して「反応を返すこと」「意見を伝えること」を広く指すようになりました。
たとえばこんな場面で使われます。
プレゼン後に「フィードバックをもらう」
→ 発表に対して感想やアドバイスをもらうこと
仕事を終えたあとに「上司からフィードバックがあった」
→ よかった点や改善点などの評価があった
つまり、「フィードバック」は単なる感想ではなく、“次によくするための反応”という意味合いが強い言葉です。
日本語で言いかえると?
「フィードバック」は、状況に応じて次のような言葉に言いかえられます。
・助言(じょげん)
・指摘(してき)
・感想(かんそう)
・評価(ひょうか)
・反応(はんのう)
・意見(いけん)
「助言」や「指摘」という言い方にすると、より具体的で伝わりやすくなりますね。
言いかえの例文
「先生にフィードバックをお願いした」
→「先生に感想やアドバイスをお願いした」
「チームでフィードバックし合う文化を作りたい」
→「お互いに意見や改善点を伝え合う文化を作りたい」
「フィードバックがないと成長できない」
→「意見や指摘がないと、自分を見直すことができない」
フィードバックには2つの顔がある
フィードバックには、大きく分けて「ポジティブ」と「ネガティブ」の2つがあります。
ポジティブフィードバック:良かった点を伝える(例:「説明がとてもわかりやすかったです」)
ネガティブフィードバック:改善点を伝える(例:「もう少し声を大きくすると、もっと伝わると思います」)
どちらも“相手をよくしたい”という前提があるからこそ、フィードバックは「批判」とは違います。
伝え方ひとつで、相手の受け取り方も大きく変わるものです。
まとめ:伝え合うことで、人は育つ
「フィードバック」は、ただの意見交換ではありません。
お互いの成長を助け合う、大切なコミュニケーションのひとつです。
社会に出れば、受け取ることも、伝えることも必要になります。
だからこそ、「フィードバック」という言葉をしっかり理解し、自分の言葉で伝えられるようにしておくことは、とても大きな力になります。