最近急に寒くなり、肌の乾燥も気になる季節になってきました。そこで今回は、家庭医・医学博士の常喜 眞理著『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎 刊) より、今から始める肌対策についてご紹介します。正しいスキンケアを続けて、年を重ねても素肌美人に!
本格的な小じわ対策を
肌の変化は30代からすでに始まっていて、特に40代からは肌の細胞のつなぎ役とも言える「セラミド」が減少していきます。このことで肌はどんどん乾きやすくなり、過敏症状も現れやすくなります。近頃、こんな肌の変化を感じてはいませんか?
・脂性だと思っていたのに、目の下や口の周りがカサカサする・スキンケアを変えていないのに肌の調子が悪い
・肌がすぐ赤くなったり痒くなったりする
あなたの肌は、刻一刻と乾きやすくなっています。そして乾きやすくなると、どうなるか? そう、小ジワができやすくなります!
主な小ジワ対策としては、まず保湿。化粧品のタイプを見直すのもいいでしょう。ただし、過剰にクリームやオイルを足してもトラブルのもとです。まずは足すより引くつもりで基礎化粧品を選びましょう。夜はしっかりメイクを落とし、化粧水の上にセラミドを足したり、美容成分が入ったものをつけたりし、その上から乳液でフタをするというせいぜい3ステップで十分です。そしてメイクオフ、洗顔、タオルで水分をふきとる際も、その過程でいかに肌をこすらないかです。
タオルの材質にもこだわりましょう。一説によれば、タオルの寿命は洗たく30回ほどだとか。ここは贅沢をするべきポイントかもしれませんね。もちろん万全の紫外線対策もお忘れなく。
■更年期には肝斑にも注意したい
40代ともなるとシミができやすくなっているのですが、なかでも肝斑というシミをご存知でしょうか? 頬骨のあたりに左右対称に出るのが特徴です。インターネットで画像検索すると症例写真が出てきますので、ご覧になれば「ああ、あれね」となるかもしれません。
こちらは、通常のシミとは違う対処が必要になります。肝斑が発症するのは主に40代女性。50代後半以上では薄くなっていきます。これも女性ホルモンが関連していると言われ、そのせいか、若くても出産直後の妊婦さんにもときおり見られます。単なる肌荒れとは違い、これも“体のあばれ”の結果のようです。肝斑はトランサミンという薬を半年以上服用することで改善されますので、「肝斑かも?」と思ったら、ホームドクターに相談してみてください。レーザー治療を希望する場合にも、普通のシミとは違う種類を使います。美容専門のクリニックで料金や効果の説明を受け、納得してから治療を受けてください。
40代までの肌への対策が、美肌の50代・60代につながります。がんばりましょう。